今日は父の13回忌だった。
親戚も知人もいないわが家では、法事を行わない。
父は次男で、墓も持たず、代々分骨されている寺に永代供養を申し込んだ。
日々の供養のため、実家には小さな仏壇を購入し、朝夕母が読経をしたり、お供えをしている。
何か父の好きだったものを作って持って行こうかと思ったが、お酒好きの父が好んで
食べていたものを特に思い出せず、桜餅と草餅、それから小さなお酒を供えた。
お線香をあげ、手を合わせてお参りをする間も、母のマシンガントークは止まらない。
少し静かに父と話をしたかったが、諦めた。
生きていれば90歳。さすがにそこまで長生きはしなかっただろうが、今思っても早すぎる死だった。
長女が高校生になるのも見ずに逝ってしまった。
その長女がもうすぐ母になる。
私の離婚も知らず、長男が不登校から引きこもり、いまだに高校を卒業していないことも
知らない。
次女まで高校で不登校になり、さらにせっかく受かった大学も早々に辞めてしまった。
母にも話していないことなので、生きていても父も知らずにいたかもしれないが。
あまりじいちゃんのことを覚えていない末っ子が大学生になった。
あっという間の12年だったようだが、思えばいろんなことがあったな、と思う。
夫婦仲が悪く、サイコな母に常に手を焼いていた父。二人でいるとあまりにも苦痛だったため、すぐに私を実家に呼びつけていた。
そんな両親がいやで、私は離婚を宣言するまで、子供たちの前で夫に文句を言ったり
喧嘩になったこともない。
両親はもちろん、兄も、そして昨年末には弟もあちらに行ったので、仲良く暮らしているかもしれない。親不孝な娘だったから、どうか護ってくださいなど言えない。
でも、せめてもの親孝行と思い、毎日精いっぱい生きている。幸せになろうとがんばっている。これぐらいで勘弁してな、お父さん。