末っ子の卒業式の後、引っ越し先のカギ渡しがあり、ついでに布団や当面の衣類などを

車で運んだ。

部屋を借りる時、父親と二人で見に行ったので、住宅周りの治安をしっかり見て決めるよう伝えていた。車通りの多い道路に面していると聞いて、それなら大丈夫そうかな、と思っていたが、実際に見てみると、交通量の多い道沿いにあって、出入り口も通りに面しており、まずは安心した。

 

部屋に入ると、ワンルームとはいえキッチンスペースが確保されていて、1Kといえる物件だった。

私が独身時代に住んでいたワンルームは、玄関に流し台やコンロがあり、靴をはいて料理や洗い物をしていた。ユニットバスで洗面台も浴槽に張り出すような、キツキツだった。

それで家賃があまり変わらない。30年以上も前だったのに。

 

卒業式もあり、朝バタバタしていたので、掃除用具を車に積み込むのを忘れていて、

ガスと電気の開栓を待つ間に掃除しようと思っていたのに、できなかった。

最小限の家具類も必要なので、部屋のあちこちのサイズを測り、ネットであれこれ注文の準備をしながら過ごした。

 

娘は自分の城ができて、一人暮らしにワクワクしっぱなしだった。

ひとつだけ心配なのは「虫」。数日前に掃除道具や風呂台所用品を買うと言うので、1万円を渡した。たくさん買い物をして、お金が足りなかったと言うので、あとで買い足そうと言っていた。ところが、聞いてみると、トイレのお掃除シートも洗濯洗剤も床掃除のワイパーも買っていないと言う。何買って1万円超えたん⁇

家に帰って購入品を見てみると、虫よけがゴロゴロでてきた。

 

ガスと電気も無事に使用可能を確認し、いったん帰宅した。

ベッドや棚などを家電の配達日に合わせて注文し、今日娘は一人で自分の部屋に行った。2~3日は向こうで過ごすことになる。

平気だと思っていたが、娘のいない部屋を見ると、これでもう本当にうちからいなくなるんだな、と実感が湧いてきた。

だめだだめだ、ポッポ母さんを思い出さねば。巣立っていくのは喜ばしい事だ。

うん、これでいいのだ。