僧侶のような自粛生活にちょっとした隙間が出来たのは、お盆に田舎に帰省してから。帰省から戻ると、今までのような僧侶モードのスイッチが入らない。あれ?壊れてる。
一人暮らしの在宅勤務の日々。マズい。 

色々と心身に変調を来たしていたので何か手を打たなくては。出来ること、許容範囲、自分の体調、うーん。でも、精神ダムの貯水量は限界越えました。アラーム鳴ってます。どうしよう。

旅、かな?


旅って、僕の場合は瞑想みたいなもの。
車窓の風景をぼーっと見るとはなしに流していると、色々な煩悩とか、少しだけまじめな思考とかが浮いては沈んで。その合間に風景を楽しんで。

自分を客体視する時間でもあります。


あ、そうか。帰省してお寺さんで瞑想したから、隙間が出来てたんだ。

足りてなかったのは「旅」だろうか。

そう直感して、旅に出ました。


今日は田島街道を通って会津若松に。

久しぶりのローカル列車の車窓。乾いた心に降り注ぐ慈雨のように、しみ渡るこの何か。



ローカル列車の車窓。涙が出ます。



会津若松は何度も来ていますが、今回は福西本店という明治〜大正に建てられた商家を初めて見せて頂きました。受付はなんと御当主がされている!(ガイドさん談)

品が違います。


建物や調度品は色々スゴかったけど、一番はパリ万博(いつ?)に出品されていた寄木細工の箪笥。

箪笥?寄木細工で?箱しか知らん。

いやいや、実物は大きいだけでは無く、ものスゴい精密さ。欲しい。億単位くらいするのか?そーっとカバンに入らないか?



スーツケースでも無理そう。



そこで時間を使い過ぎ、1日に数本しかない磐越西線新津行きに乗り遅れそうになる。走る→暑い→タクシー見つからない→走る(以下、繰り返し)。駅着いてしもたやん。鬼汗。


さて、本日のこのルート、日光→会津→新潟というのは実はイギリスの女性冒険家、イザベラ・バードの辿った道。当時の田島街道は裏街道。彼女は徒歩か馬でまさに冒険だったんだろうな。



イザベラさん、今は楽勝です。




そのまま、瞑想みたいな煩悩フル回転みたいな感じで新潟到着。いつもの店で晩ごはん。




好きなことをする。自分が壊れるまでは我慢しないで、配慮しながら旅をする。今の僕の選択。

よく考えて、周囲へのリスクを減らさなくては。

ボランティアガイドさんはお年寄りが多いので、次回からは近づかないようにしよっと。