金勝アルプスは滋賀県でも南部の栗東市大津市の山間部に有り冬季でも殆んど雪が降る事が有りません。積雪時に歩けるのは珍しいくらいです。でも今年はその珍しい雪景色が楽しめました。公共交通でも便利でJR琵琶湖線(東海道線)草津駅からバスで終点上桐生まで行くと登山口も近くです。車の場合は上桐生バス停から少し奥に広い駐車場やトイレが有ります。

 

金勝アルプスの主なピークは上桐生駐車場の北東にある鶏冠山490.9m東南東にある竜王山604.7mその縦走路には人気の天狗岩が有ります。上桐生の駐車場からは多くのコースが途中で分岐して縦走路に達しておりその登山道は其々趣を異にしています。まぁ大きく言えば ①二つのピークに拘ったコース取り、②落ヶ滝を観るコース、③磨崖仏など奈良時代の仏教文化を偲ぶコース…など、好みのコースを登り、下りで選ばれたら良いですね。

 

今回は最も多くの登山者が選ばれる(個人的見解です)落ヶ滝コースを登り縦走路に出て天狗岩を通り白石峰(竜王山分岐)から狛坂摩崖仏、逆さ観音を見て周る周回コースです。鶏冠山、竜王山のピークには登りませんでしたがいずれも今回の周回コース分岐からピストンで登って来られます。

上桐生の駐車場からは左の林道に入ります。林道をそのまま真直ぐ行けば鶏冠山を経て縦走路に成りますが今回は駐車場から直ぐの分岐を右折れして落ヶ滝コースを行きます。貯水池畔から谷沿いの道です。

 

途中で散策路を横断します。此処を左へ行っても先程の鶏冠山への道へ行けます。

 

沢沿いの道を登って行くと落ヶ滝への分岐が有ります。普通は此処からピストンします。

バリルートに成りますが落ヶ滝から此処へ戻らず滝の直ぐ手前から落ヶ滝を横に見て尾根伝いに縦走路に出られる踏跡も有ります。

 

落ヶ滝分岐から急登して滝の落ち口に着きます。右側から左へ通過して進みます。

 

 

 

この地方で此れだけの積雪は滅多に有りません。 珍しい金勝の雪。

 

岩場で有名なコースですからこの様な所も登ります。

 

 

いつもなら難無く登れる所も雪で滑って難儀していますね。

 

誰も歩いていない新雪の道。

 

右手の稜線に天狗岩も見えてきます。落ヶ滝コースはもっと左側鶏冠山からの下った所に繋がっています。なので縦走路に出た分岐を左へピストンで鶏冠山にも行って来れます

 

縦走路に出たら分岐を右へとります。天狗岩方面です。展望も広がって気持ちの良い縦走路です。

 

琵琶湖側大津市街、比叡山や右に比良山系が望めます。眼下のザレ場は登山道ではありません。でも一度今回の縦走路を歩いて凡その地理コース状況が分かればコースに頼らず行ってみたい所を冒険するのも楽しいですよ。運が良ければ上桐生駐車場小屋トイレ入口に有る絵地図を貰えますので参考に成ります。

 

小さくアップダウンしながら天狗岩、白石峰(竜王山分岐)まで登って行きます。

 

 

縦走路からはこんな景色…左に近江富士(三上山)遠く白く御池岳でしょうか?

 

 

 

先程は南西側麓から見ていた天狗岩に縦走路の北西側から近付いて来ました。

 

北側を望みます。雲が無ければ伊吹山霊仙山も望めるのですが…

 

今回は天狗岩には登らず通過あの岩山右下を通り雪で白い登山道を登って来ました。真中右に見えるのが鶏冠山の様です。岩が乾いていれば是非天狗岩に登って下さい。上部で左右に岩が分かれていますから両方共行ってみるのをお勧めします。

 

 

 

此処は耳岩です。此処へも2カ所の登山口から道が通じています。岩場、ザレ場の面白いコースですから一度歩いてみるのも良いですよ。

 

耳岩から更に白石峰へと登ります。縦走路です。

 

 

此処が白石峰です。左へ茶沸観音、竜王山604.7m金勝寺へ行けます。

上桐生の駐車場からの周回コースでは竜王山は30分程のピストンに成ります。

周回コースは此処からは略平坦路で右へ一旦石段の道を下り重ね岩、国見岩を経て谷筋を下って行きます。下る様になると今までの雰囲気が一変します

 

アップダウンを経て重ね岩を通ります。此処からは谷筋の暗い雰囲気の林に成ります。

 

此れが狛坂摩崖仏です。高さ6.3m横4.5mの岩に如来坐像と両脇侍像その周囲にも9体の仏像が刻まれています。

 

狛坂摩崖仏を経て下ると桐生辻分岐で鋭角に右折れ第二名神の下を潜って舗装路も歩くように成ります。その川沿いの橋の向うに少し入ると逆さ観音が有ります。鎌倉時代初期の三尊石仏で山上に有ったものが落下し逆さに成った様です。

 

舗装路を下って来ると広い沢を渡渉場所に出ます。その上流にオランダ堰堤が見えます。技師ヨハネス・デ・レーケの指導によって1889年・明治22年に完成した階段積み(鎧積み)の砂防ダムです。湖南アルプス・堂山の登山道にも同じ様な迎堰堤が有りますね。

 

もう此処まで来たら平坦な川沿いのキャンプ地を通り上桐生の駐車場も近いです。

久し振りの金勝アルプス

滅多に見られない雪景色の縦走周回路を堪能出来ました。

駐車場には数台の車が有りましたが登山道には踏跡も無く誰にも会いませんでした。

それも、この山では珍しい事ですね。