
「今度の作品は、どんな方向性で考えてる?」
今日、窯場で釉掛けをしていたら、先生にこう言われました。
自分の方向性というか、考えを伝えたあと、
「あの作品(清明)は色も焼きも割れもなくていいんだけど、
カタチが有機的な感じを与えていて、そこに彫られた
あの模様が、ちょっと気持ち悪さを増長させてたみたい。
水の揺らぎを表現するなら、もっと広い面で模様を見せるか、
舟形のようなカタチで目線を下げて見せる工夫が必要かも。
僕(先生)の作品もヘタをすると気持ち悪く取られかねないけど、
それをどのレベルで止めるかがポイントだと思う。
県展だと審査員の7~8割にいい印象を与えないと賞は取れない。
ただ、あの作品(清明)が悪いわけじゃないから、
その世界(グロテスクさ)を追求しても面白いと思う」
って言われました。
以前も先生に言われましたが、公募展(日展や県展)で賞を取るには
『100点か0点の作品』ではなく、『7~80点の作品』です。
『不快感』を2~30%の審査員に与えた時点でNGって事です。
彫りの模様に関してはこう言われました。
「いつも小品で作っているお皿(ヒラメやサザエ)だと、
水の揺らぎがさわやかに表現されているのに、
大きな作品になると力が入り過ぎるのか、揺らぎと別物になる」
ま、彫りが深くなって、水の『揺らぎ』ではなく、
血管やシナプスなどをイメージさせて、グロテスクになるって事ですね。
それは僕も感じていました。
平面ではなく、立体を彫ると、どうしても線が強調されてしまいます。
ただ、僕の考えとしては、『揺らぎ』から離れて、
もっと、もっと、グロテスクにするアイデアもあります。
この方向性を先生に話すと
「それはいつの時代にもあるコンセプトだから、
それを表現するには相当なセンスが必要だと思う」
って言われました。
これはセカンドジェネレーションに取っておこうと思っています。
(苦笑)
もうひとつの方向性、それは・・・
『ものすごくシンプルなカタチに、もっと水の揺らぎを意識した彫りを施す』
です。
『揺らぎ』を意識した彫りってのは、ラインを消して感じさせるって事です。
これは、加藤一郎氏にも指摘を受けていました。
やはり、プロの見所は皆同じなのですね。(苦笑)
ただ、カタチに関しては今回の『清明』でも意識していたのですが・・・
結局、思い通りのカタチを作り上げる技術がない為に、
仕方なく『有機的』なカタチになってしまっただけなのです。
(泣)
僕の場合は根本的に『有機的なカタチ』が好きな傾向にあるのですが・・・
敢えて、その気持ちを抑え、思い通りのカタチを導けるよう精進します。
『出来ちゃった』作品ではなく、『出来た』作品を創ります。