
「脊髄ヘルニア」ってご存知ですか?
ほとんどの方が「脊椎ヘルニア」と混同するのですが、全く違います。
ネットで検索しても、ほとんど間違った使われ方をしています。
「ヘルニア」とは「あるべき部位から逸脱した状態」のことです。
「脊椎」は「骨」。
その「骨(軟骨)」が飛び出した(逸脱した)状態になり、
神経を圧迫して痛みや麻痺を起こす症例を「脊椎ヘルニア」といわれます。
(頸椎症とか頸椎椎間板ヘルニアの総称でいいのかな?)
「脊髄」とは脳から体を動かす全ての神経を司る「中枢神経」をいいます。
「中枢神経」は脳から腰まで伸びている「硬膜」というホースのような管の中で、
「髄液」と呼ばれる液体の中心に浮いた状態で大切に守られています。
さらに、この「硬膜」は背骨によって守られています。
この「中枢神経」が飛び出した(逸脱した)状態・・・、
『硬膜が破れて、中枢神経が飛び出してる状態じゃ死んじゃいますよ?』※1
この言葉は、セカンドオピニオンに行った整形外科の医院長の言葉です。
この症例の患者の場合、「硬膜」の中にもう一枚「膜」がある特殊な体質で、
外傷など(私の場合はボディボードで波に呑まれて海底激突)によって、
もう一枚の「膜」に「孔(あな)」があき、そこに「中枢神経」が吸い込まれて
「ヘルニア(あるべき部位から逸脱した状態)」になると言われています。
これが本当の「脊髄ヘルニア」です。
MRIで見ると「中枢神経」が吸い込まれて「く」の字に変形していました。
この状態になって、約半年後に歩くのが不自由になり、
一年経って、手術をする頃には排尿のコントロールが利かなくなる寸前。
マジに『恐怖』でした・・・。
あの時は、一日も早く手術して欲しいと祈っていました。
私の場合、とても運がよく、6月末に職場の側の整形外科へ行った所、
丁度、その先生が学会で『脊髄』のセミナーを受けてきたばかりだったのです。
すぐに背中のMRIを撮った所、一番下に『脊髄の変形部位』が見られたので
5日後の翌月(MRIは月1しか保険が利かない)、
もう一度MRIを撮って「脊髄ヘルニア」を確認。
すぐに「脊髄ヘルニア」に関してオピニオンリーダーといわれる
KO大学病院を紹介してもらいました。
『緊急を要する』と言われながら、手術まで約三ヵ月待ち。
この間は不安で仕方なかったです。
「脊髄ヘルニア」の症例は、世界で60症例程しかなく、
確率的には1/100,000,000(一億分の1)。
宝くじの当選確率より、遥かに低い確率です。
だから、ちょっと大きな病院程度では分からなくて当然かも?※1
本当に私は『運がいい』と思いました。
ちなみに、KO大学病院では「脊髄ヘルニア」の患者を8人くらい手術しているのですが、
最初の頃の患者は、術式が定まらず、半身不随になった人もいるそうです。
昔にやってたら半身不随。今でも、見つけるのが遅れていたら半身不随。
やっぱ、『運がいい』かも?(笑)
2007年9月27日に『脊髄ヘルニア乖離術』を施してから約4年と4カ月。
本日、KO大学病院、最後の外来に行ってきました。
完治したと言うのではなく、も~『良くも悪くもならないでしょう』ってことです。
(苦笑)
でも、昨年末に撮影したMRIの輪切り画像を見てみると、
手術当時は、吸い込まれて痩せ細っていた「中枢神経」が太くなっていました。
「末端(足の指先)から刺激を与えると神経が活性化される」と医師が言っていました。
「中枢神経」は、『回復しない臓器』と言われているのですが、
あのMRIを見たら、『そうでもないかも?』と思えました。
今後もリハビリを頑張って、歌って踊って走れるくらいに回復させます!!!
(笑)
『脊髄ヘルニア』になって『良かった』という訳ではありませんが、
いろいろ人生観が変わりました。
駅前広場のド真ん中でつまずいて倒れた時に、声を掛けて手を差し伸べてくれたのは
ホームレスの人と、ヨボヨボの老人と、パンク系のヤバそうな若者でした。
世間体を気にする人達は、みんな見て見ぬ振りでした・・・。
取って付けたようですが・・・、
『そんな人生観が、自分の作品の中ににじみ出て来るといいな~♪』
なんて思いながら、作陶を頑張ります!!!
振り返って『良かった』と思える『足跡』を残せるように・・・。