改めて言い出すのもおかしなくらい、冥王星

と天王星はまるで違う天体です。


当たり前と言えばあまりにも当たり前の話な

のですが


実際の占いでは、似通った天体であるかのよ

うに(!)説明されていることもあり、何か

でそうしたサイトに接したりすると、わたし

はギョッとします。



そこで、ご存知の方々にはクドいだけかも知

れませんが、ここでこの2天体の根本的な違

いを、強調しておきたいと思います。


最初にわざと極端な言い方をしてみますが、

冥王星というのは本来人間と次元が違いすぎ

ると言うか


無造作に扱おうとすると、確実に

「即死する!」

天体です。人間のサイズなんか完全に無視し

て動いている天体が冥王星です。



たとえばここに、いつもテレビのニュースを

見て政治と政治家たちに腹を立てているAさ

んがいます。


ある日、Aさんは公開の政治討論会に出席す

る或る大物政治家を客席から怒鳴りつけてや

ろうと一大決心をして会場に向います。


そうして会場のある場所(イザというタイミ

ングで声がよく通るような、取材陣がいれば

注目もされそうな、そうした場所)に、上手

く陣取ることが出来ました。


が、実際にこの場に登場した政治家は、Aさ

んの想像をはるかに超えた人物でした。気配

だけで一瞬にしてそれが分かってしまう。


マスメディアでは、ただひたすら金に汚く世

渡りのズルさだけで生きのびている、古だぬ

きのような政治家……といったイメージで扱

われるこの人物が、実物を眼の前にして見る

と全然違う。


結局Aさんは、客席で押し黙ったまま、討論

会が終わるまでひと言も発することは出来ま

せんでした。


もちろんこれは一例ですが、人間には自分が

(全然、まったくおよびじゃない!)

と痛感させられるタイミングが、誰にでもあ

り、そうしたところで冥王星に出会っている

……というか、すれ違っています。


念のため言っておきますと、Aさんの例は単

にAさんが

(その辺のヒト)

で、政治家の方が大物だったから

(小物は引っ込んでいるしかなかった)

というハナシなのではありません。


二人の間では、背負っているもの……否応なし

に背負い込まされているもの……の重さが違い

過ぎて接点が生じなかった。


下手に生じると、Aさんは即死します。


しかし問題は、Aさんが二人の間の目もくら

むような違いを自覚するチャンスを与えられ

た、ということなのです。


(続く)