明けましておめでとうございます。

1年前の元旦3連休は日本のテレビを見ながらおせち料理を食べてだらだら過ごしていたので「正月だなぁ」という雰囲気に包まれていたのだが、今年は大晦日から家内の実家(南京)に来ているので日本のテレビも見れず、とくに正月感はない。

例年なら家内の実家には旧正月休暇に帰るので元旦休暇には帰らないのだが、今年は子供が生まれたこともあって毎週末の南京通いなのである。

1週間ぶりに会った我が子を見て「おお、若干大きくなったんじゃないか。さすが子供の成長は早い」などと思ったりするのはきっと錯覚で、これも親バカ現象のひとつであろう。

中国では子供が生まれると祖父母がよってたかって何から何まで子供の世話をし、父親の出番などほとんどないという話を以前からいろんな人から聞かされていた。うちの場合もやはり同じで、私が1週間ぶりに我が子に会いに来ても、我が子とべったりというわけにはなかなかいかない。まぁ考えてみれば、私なんか抱っこの仕方ひとつとってもまだまだ素人だし、おむつの交換もお風呂の入れ方も慣れていないし、ましてや私のおっぱいからミルクが出るわけでもない。子供が突然泣き出してもおろおろするばかりの私と違って、さすがに家内も家内の両親も慣れたもので、泣いている理由が「お腹が空いた」「用を足した」「眠い」などのどれかを咄嗟に判断してすぐにさっさと対応している。そして比較的子供が大人しくしているタイミングを見計らって、私はときどき遠慮がちに抱っこさせてもらうといった感じなのだ。でも私の抱っこの仕方は子供にとっても居心地が悪いらしく、少し時間がたつとすぐにもぞもぞ動き出して泣き出す。そうするのと抱っこの権利は私から家内か両親に自動的にスライドするのである。

だが、私は現在のこの状況に不満を抱いているわけでもなんでもない。家内と我が子が実家にいるのは来月の旧正月までで、そのあとは上海の自宅に戻り、親子3人の生活が始まる。家内の両親にとっては、いまこの期間だけが孫の世話を細かく焼ける限られた時間なのだ。だからいまは思う存分、世話を焼かせてあげるべきだとも思う。

要するにいまはまだ私なんぞが父親面して「どやどや」って出てゆく場面ではないのだろう。きっとしかるべき時がきたら父親の出番というものがやってくる。そう考えてのんびり構えることにしている。

そうはいっても、私が抱っこした途端に泣き出されるとかなり凹む。きっと世の中の多くのパパたちが経験することなのだろうとは思うが。

$犬も歩けば