スペインの教会壁画事件 | 倦怠期フライドチキン

スペインの教会壁画事件

無断修復でサルのようになってしまったフレスコ画が大人気→コラ画像大量発生
 先日紹介した19世紀のフレスコ画が大変なことになってしまった件で、無断修復された絵を使ったコラ画像..........≪続きを読む≫


や、どうもごぶさたぶりです(^^;
久しぶりのアメブロでございます。

というのも、

久々にハラの立つニュースに触れまして、この怒りを発散するには
ツイッターではちょっと足りないかなってことで、この場をお借りすることに
しました。

てなわけで上のニュース。

何が腹立つかというとポイントは2点。

1つはもちろん、他人の芸術作品を勝手に塗りつぶしたおばはん。
本人はどうやら悪意は無く、善意でやったらしいということなのだけれど、

悪意が無ければ許されるというものではない。

そしてもう1点はこれ。

さらに、ネット上では「壁画を元に戻さないで!」と、署名活動が始まり8月27日現在、嘆願書には1万9000人以上の署名が集まっている。

この1万9千人ってのは誰なんだろうね?
おそらく元の壁画の作者とか教会とかの関係者は含まれていないはず。

あまりにも無責任な話だ。

あのおばはんがやった行為は明らかに犯罪行為だ。
それを判っているのか判ってないのか判らないが、支持するってのは
一体どういう神経をしているのか。

そして「元に戻さないで」ということはつまり
オリジナルの元の壁画はもういらない って事になる。


失礼にも程がある。ってことだ。

「大衆の無責任」もここまで来ると笑いごとでは済ませられなくなる。

さて、

なぜこのニュースに僕がここまで憤っているかというと、
過去に似た経験をしていたからです。

名前を出すのも腹立たしいけど、奈良県の汚点とも言える
平成遷都1300年祭公式キャラクターの「銭湯くん」とかいうヤツ。

あれが世に発表された時の報道を覚えておられるでしょうか?

彦根市の「ひこにゃん」の大成功を見ていた奈良県民。
ついに我が街にもキャラクターが出来る!と期待していたら
出てきたのが、アレ。

見た目のヒドさもさることながら、選考過程も不透明。公募で決めると
言いながら実際は電通による出来レースによって薮内某とかいう
大学教授センセーがさらっと仕事を持っていってしまった。

しかも、
この薮内というセンセーの作品を見ていただくとお分かり頂けると思うが、
あのキャラクターは全くの新規制作ではない。過去の薮内教授の作品、
いわば持ちネタにツノを付けただけのものである。
たったそれだけのものに、500万円の税金が薮内氏に支払われた。


当初は批難ごうごうで、それをマスコミも連日報道していたが、
ある時期からピタッ と報道されなくなり、今度は「キモカワ」とかいう
言葉を使って「面白いからいいじゃん」という論調に変わり、容認の
方向に世論が変わっていった。

マスコミの態度の変化の裏には、奈良県庁からの圧力があったと
言われています。


この時の腹立たしさは今でも覚えている。

「面白いからいいじゃん」と言っていたのは主に県外の人間である。
いわば当事者ではない人間が面白がっていただけだ。

「当事者」と言える奈良県民は、待望だった地元キャラクターの醜さに
愕然としていた。 

あのキャラクターが県民からの公募により選ばれたと勘違いしていた人に
よる「奈良県民バカだろ」というコメントがネット上で見られた。

つまり「奈良の恥」なのです。


自分の中では今回のスペインの事件が完全にかぶっているのです。

中には本当にあのおばはんの絵を「良い」と思っている人もいるかも
知れませんが、大半の人間はユーモアとして受け止めているのでは
ないかと思うのです。

別のニュースでは、元の壁画の作者の子孫という人が、今回の事件を
大変悲しんでいる、という報道がありました。

その物をシリアスなものとして捉えている人にとって、それが
ユーモアとして評価されることほど屈辱的なことは無いと思うのです。

それこそが「当事者の感覚」なのです。 


「先頭くん」は結局、経済効果があったから結果オーライということで、
批判や悲しみの声はかき消されてしまいました。

そして今回の壁画。上記のように保護運動が起こったり、便乗商売を
している人間がいたりして修復作業が遅れています。


しかし一番大事なことを忘れていないでしょうか?


「戦闘くん」が「薮内の作品です。」として発表される分には何の問題もないし
異論もない。
それを「奈良のキャラクターです。」と勝手に奈良を代表されてあの出来では
到底納得は出来ない。

あのおばはんの絵がそんなに気に入ったのなら、問題の無い別の場所に
書かせればいいだけの話だ。
あんなものの為に、貴重な芸術作品がスポイルされてしまうことは許される
べきではない。



何の責任も負わない第三者に
文句を言われる筋合いは一切ない。

あの壁画は即刻、本来の姿に修復すべきである。