『さくら』西加奈子発刊 2007年出版 小学館文庫夏休み…一瞬すぎる…なんにもしてないのに…友人の結婚式に参加させてもらったくらいしか思い出に残らない、この休みの無駄遣い万歳。ってことで、今回は『炎上する君』以来の西加奈子さん「時期考えろ!」ってつっこまれそうだけど、でも、タイトルの『さくら』は犬の名前だから、ギリギリセーフってことでお願いします。笑主人公は世界一の幸せ者という父と母のもとにうまれ、学校でもレジェンド的にヒーローの兄と美しさと乱暴さでこちらもレジェンド的な妹の間に挟まれる次男の薫。もうとろけそうなくらい微笑ましく、かけがえのないたくさんの思い出とともに暖かく暮らしていく。私は今までも、たぶんこれからもずっと長男だから主人公の薫の次男って感覚は中々不思議。どちらかといえば少し前に見た映画の『宇宙兄弟』のむったの考えの方がわかる。「長男たる者、弟に負けてはならない。」でも、今回は弟目線。これがとてつもなく新鮮だった。内容は優しい家族の話、でも、モノローグの部分で死ぬとわかっている兄。思い出と共に、そこへ進んでいくのは本当に心苦しい。本当に良い家族だったのに。人生ってのは時に中々残酷なのだ。失われるのは一瞬で、失うきっかけっていうのはちっぽけで。でも、なんか。助けはある。この家族の場合は飼い犬のさくらだろう。ところどころの主人公の思うさくらの台詞。とてもとても可愛らしく、それに登場人物も読者である私も何度も何度も救われる。家族は良い。家族は家族の形をしていないとダメだなぁ、と強く思った。そうしていれば何にでも乗り越えられる。神様の投げた残酷なボールを取れなかった兄。悲しいけれど、とても心に残る1冊です。さくら (小学館文庫)/小学館¥648Amazon.co.jp小説(読書感想) ブログランキングへでは、次回!
おかのうえまで
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