新年あけましておめでとうございます。

時間を作れない能力不足と気力不足で最近めっきり更新できないブログになっていますが、まぁそれ以上の泣き言は言うまい…。

できる時にポツポツとやっていくだけだと、ハードルは下げておいて…(笑)

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

平成27年。今年は昭和で換算すると「昭和90年」なんだそうですよ(うっそー?ほんとー?)


さて、今年の大河ドラマは「花燃ゆ」

「吉田松陰の妹」というふみサンが主人公という、昭和52年放送の「花神」以来の長州主役の「幕末」大河ドラマとなりました。

主演は井上真央サン。

大変失礼ながらワタクシこの方を知らないので(汗)、そこも含めて楽しみにしていたいと思います。


ところで、「幕末」というと、

「知っている人物はわんさか出てくるけど、時代の流れや時代背景がサッパリ分からない」

という方が、ワタクシの友人知人でも結構多いです。

鎌倉幕府が成立して以来、600年にわたって日本を統治してきた武家政権が倒され、近代国家としてリスタートする、日本史上でも重要な大ターニングポイントです。

その生みの苦しみは、尋常ではなかった…

国内の論がごっちゃごっちゃに分裂して収拾つかなくなっているわ、海外からの手出しもあるわ、内憂外患のカオスの極みにあって、本当に分かりにくい激動の時代です。

こういう時、分かりやすく単純化・抽象化させたもので整理してから挑むと、消化吸収しやすくなるのではなかろうか。

新年一発目は、そんなところを目指して、幕末についての持論を紹介してみようかなという試みでやってみようと思いますw


まぁ、ワタクシのようにあんまり分かってない、分かったつもりだけの人がそれをやると、逆に読んだ人を混乱させる結果になる率のほうが高いのですが…

そこんところは見ないようにして、やらかしちゃいます(笑)

もしかしたら、読んでくださった方の「思考の補助線」になり得たら幸いです。


幕末を整理する時、「尊皇-佐幕」「攘夷-開国」の2軸で整理する方法がよく取られます。

「国体思想」「国外思想」の両面で紹介すると分かりやすいなんて、幕末は本当に近代化と国際デビューの過渡期だったんだなと、思わされます。

この整理方法は幕末の本を読むと見かけられますし、そちらのほうが当然ワタクシなんかより時系列を踏まえて丁寧かつ分かりやすく説明しておられるので、今回こちらは遠慮しておくとして。

今日は「政治勢力図ゲーム」という、勝手に作ったルールブックに基づいた視点で、語ってみようと思います。



政治勢力図ゲームのプレイヤー(政治勢力)には、「貧困層」「富裕層」「軍隊」「権威」の4つがあります。


「貧困層」は、貧困の生活を強いられた底辺の人々。

生きるための衣食住を求め、都市部の繁栄に憧れ、支配者に搾取される不満を鬱積させながら暮らしています。

「貧困層」の最大の特徴は、「自分たちの衣食住(=安全・安心)さえ保障されれば、統治者がどんなヤツかは無関心」のところにあります。

独裁者であろうが、汚職政治家であろうが、インチキ宗教家であろうが、お構いなしなのです。

逆に、ここが脅かされた時。最大勢力である「貧困層」は、走り出した暴れ牛のように手のつけられない状態になってしまいます。

彼らの不満を無視し続けると、大変危険だけど、不満を持つ要素は自分たちの生活に関わることだけ。

甘いようで厳しく、弱いようで強い「貧困層」の動向は、統治者にとって大きな脅威です。


「富裕層」は、教育を受けた中流~上流階級の人々。

彼らの特徴は、自分たちの「特権」に強い関心を持ち、教養の高さから政治意識が高いところにあります。

「特権」といえば徴税権や免税権、自治権、裁判権などが思い浮かびますが、もっと時代が下って近代に入れば、欧米的な自由人権などといった概念が、それにあたってきます。

「富裕層」は、その政治意識の高さ、「特権」保守の関心の強さゆえに、統治者の不正や締め付けを大いに嫌います。

ここが「自分たちが安全・安心にありつけるなら為政者はなんでもいい」と思っている「貧困層」と意見が分かれるところ。

さらに、彼らの「特権」を、不満を鬱積させた目で見ているのも「貧困層」であり、対立する火種をつねに抱えています。

最大勢力であるこの2つの勢力の動きが、政治闘争のキャスティングボードを握っているのです。


「軍隊」は、文字通り武力・軍事力を有した軍事組織です。

彼らの強みは、なんといってもその軍事力。他のどの勢力も、タイマン張っての対決となると「軍隊」には敵いません。

この圧倒的な解決力・有無を言わさない発言力によって、他の勢力をガン無視して、政権そのものを私物化することさえ可能なのです。

「軍隊」の特徴として、ついつい忘れがちで大事なところは、彼らは「近代化を欲する」というところです。

軍隊と言うと、どうも「古い価値観の持ち主」というイメージがつきまといません?

しかし、近代化システムを真っ先に担うのは、いつの時代も「軍隊」なのです。

軍隊は強くなければなりません。弱い軍隊なんて軍隊ではありません。

「必要は発明の母」であり、軍隊は強くなるために発明(=近代化)を渇望し、そして実現していきます。

しかし、「近代化」の波は、「軍隊」の軍事力を高めるだけで終わってはくれません。他勢力に「経済力」をもたらすのです。

経済力には、軍事力を凌駕する権力を与える潜在能力があります。

これは、圧倒的な軍事力で発言力を握っていたい軍隊には面白くありません。
「軍隊」は、これ以上の近代化を望まなくなります。

ここが、「軍隊」が近代化を欲する限界点であり、他勢力の近代化への欲求が「軍隊」を追い越す日がやってきたことを意味します。

この時、「軍隊」はどうするのか?

彼らの近代化を受け容れた時、国家は先進国へと歩み始めます。

逆に言えば、「軍隊」が最大の近代的勢力である国は、後進国であると言えます。


「権威」は、王家・宗教・指導者など、最後の前近代です。

伝統と正統性に彩られたカリスマこそが、自分たちの存在意義です。
それを守るために、「権威」は潜在意識の中では他勢力の近代化と対立します。

「権威」が強すぎる地域は、近代化ができません。

経済成長は滞って「貧困層」は衣食住に事欠くようになり、「富裕層」は特権を脅かされます。

その不服を無視し続けたとき、不満が爆発します。これが「革命」です。

「権威」を邪魔者として政治から排除するか?
それとも妥協点を見つけて軟着陸させるか?

近代化の波がやってきた時、ここが歴史の分水嶺となります。

もちろん、必要最小限の近代勢力「軍隊」の動向が注目されるのは言うまでもありません。

「軍隊」が「権力」を排除しようとした時、対抗して生き残るために「権威」が「貧困層」や「富裕層」と手を結ぶことだってあり得ます。



以上のゲームルールを説明した上で、幕末の時代背景を追ってみると。

・・・・と思ったのですが、長くなった上に書いてる自分がわけ分からなくなったので(笑)、次回に持ち越すこととします。

もしかしたら、オタノシミニw