数学に感動する頭を育てる | ゴンのブログ

数学に感動する頭を育てる

数学に感動する頭をつくる (ディスカヴァー携書)/栗田 哲也

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初めて「方程式」という概念に触れた日に始まって、微分積分、サインコサインタンジェント、ベクトルに等差数列と、数学に苦しめられた記憶は嫌というほどある。そんな俺からすると「数学に感動するなんて絶対無理じゃん!」としか思えなかったのだけれど、この本を読んでその理由がわかった。俺には「数感」がなかったんだ!


音感のない人がモーツァルトを聞いても、マルサリスの演奏を聞いても騒音にしか聞こえないのと同じように、数感がない人には数学で感動することはできないし、その前段階として数学を楽しんだり、得意になることもできない。


その数感というものを筆者は次の2つに分解している。

【イメージ能力】頭の中に図形を思い浮かべそれを頭の中で操ることができる能力
【位置づけの能力】構造化された記憶を自分の世界として持ち、その世界の中で絶えず自問自答し、問題を拡張する工夫を凝らし、未知のものを自分の世界に取り込もうとする能力


これらの要素=数感こそが大事なもので、これを育てないと数学に感動する頭は育たない、と筆者は説いている。その方法も具体的に載っているから、子供にどう数学と向き合ってもらえばいいか悩んでる親御さんにはオススメ。

ただ、2章だけ「です、ます調」で、他が「だ、である調」なのはどうしてなんだろう・・・・。
それから、読み物としてひっぱりたいのはわかるけど、「構造化された記憶」をつくるなら、最初の段階で数感の説明をしてもらった方がわかりやすかったと感じた。