昨晩、久々にスタンドバイミーを

テレビで観ました。

実に30数年ぶりです!w

当時は映画館ではなく

ビデオレンタルで借りて観ました。


その頃は、親友と呼べる友が二人。

中学1年からの付き合いで

15年以上になっていましたね。

長い間の付き合いで気心は知れ

生涯に渡りその関係は続くと

信じて疑わなかったんですが…


就職、進学、そして結婚。

時が過ぎるごとに少しずつ

みんなそれぞれの事情ができる。

が、それでもみんな必死に

繋ぎ止めようと努力してました。

共通の趣味であった音楽も

次第に興味は薄れ

それぞれに他に大事なものができ

時の流れと環境の変化、人間関係の

流れや変化に対応が難しくなる。


ひとりは結婚を期に明らかに変わった。

彼にとって一番大事なのは家族。

空いた時間があれば会うが

優先順位はハッキリしていましたね。

次にもうひとりも結婚。

彼はそれでも私との付き合いを

とても大事にしてくれてました。

が、私にはそれが段々疎ましく

思えるようになっていました。

彼が何をどうしてどう言おうが

私ひとりが独身で未だ相手も見つからない。

その気持ちを察してくれれば

くれるだけ、自分が惨めな気分になる。

頭では分かっていても感情は別。

2人の親友との関係について

疑問を持つようになった頃

このスタンドバイミーを観たんです。


12歳の頃の思い出の一コマ。

4人で死体を探しに行くという

ただそれだけのこと。

しかし、彼らの心には永遠に刻まれた

何かがあったんだと…。

それは、日頃誰にも言えない悩みや

心の奥底にしまった本音を

初めて口にしそれを聞いてもらえたこと。

普段は冗談交じりにバカにしたり

まともに取り合わないだろう友が

真剣に聞き、気持ちを共有してくれた。

それで問題が解決するわけでもない。

それなのに、ただ聞いてもらえたことで

確かに救われた気持ちになった。

それなんだ、と思いましたね。


スタンドバイミーを観た後で

ビデオレンタル店でバッタリ

親友に出会いました。

彼はスタンドバイミーを手に取り

私に「これ、どうかな〜」と。

私は少し迷いながらも

「見ない方がいい」と答えました。


私が結婚したのを契機に

親友との間も自然に疎遠となった。

もちろん、結婚式には呼びました。

彼らはギターを弾き歌を歌ってくれた。

新婚旅行から帰るとすぐに二人を

自宅に招待し食事を振る舞った。


疎遠になり久々に顔を合わせた際

何かの話をしていて

彼が一言、私に言った言葉

それが「スタンドバイミーですか?」

そしてニヤリと笑った。

私はすぐに全てを察知しました。

ニヤリと笑いを返し無言で

小さくうなずきました。


彼は、あの時にスタンドバイミーを

借りてそれを観た。

観て私の言葉の意味を理解した。

そしてそれを受け入れた。

やはり私にとっては無二の親友。

繋がりは無くなっても

他の誰よりも私を理解している。

疎遠になることは仕方ない。

しかし疎遠だからと心が切れた

わけでなないんだ、と感じました。


私にとっては青春時代の多感な時を

共に悩み苦しみ乗り越えた戦友でも

あるのですね。

そして、彼ら以上に信頼でき

何でも話せる友人なんてできなかった。

就職すればその会社の人たち。

結婚すれば相手の周りの人たち。

転職すればその会社の周りの人たち。

同じ趣味で知り合った人たち。

そう、まるでレストランを出入りする

人々のように出会いと別れを繰り返す。

人生には時間の流れと人の流れがある。

それらに逆らうことはできないが

心に残る出会いはありますね。


親友とはもう連絡もとってない。

疎遠というより会うことがない。

だが、いつも心の中では

そばに寄り添ってくれている。

こんなこと言ったら

あいつは何て答えるだろうか?

多分、こう言うんだろうなw


親友と疎遠になるのは寂しいし

繋がりが切れるのは悲しいが

昔の記憶は永遠に消えない。

大事なものはちゃんと心に残る。

私はそれで良いんだと思いますね。