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(ω;)


苫小牧漁港の市場で朝食を済ませたT氏と私は沼ノ端西インターから日高自動車道に
乗りました。この道路は有難い事に237号に入る日高富川インターを含む全線が無料だ
そうです。

さて、今年のコースは苫小牧から→旭川→羅臼→釧路→帯広と回って、苫小牧に戻りフェ
リー
で敦賀と言う具合です。

今までは1日400キロほど走り、夕方宿に着いたら風呂、飯、寝る的なツーリングでしたが、
今年は1日に走る距離を抑え、余った時間にバイク以外の遊びを入れる事にしました。

知床ではホエールウオッチングのボートを、釧路では釧路湿原のカヌーツーリングを予約
してあります。
また、帯広の宿泊日は道内で最大規模の花火大会の開催日に合わせまし
た。

そう、私達は決めたんです。

もう、来る度に宗谷岬まで行って最北端の碑で写真を撮って、ガソリンスタンドで給油証明
書とホタテのキーホルダーを貰うツーリングからは卒業しようと...

若気の至りか、最北端に行けばいいと思っていた頃の私(一昨年ね)


私がタイガーで先を走り、バックミラーに映るT氏はGSで、ガニ股を開き、肩を怒らせ、右へ
左へとローリングしながら付いて来ます。
水冷化されたボクサーツインエンジン、電子制御サスにABS、市販車唯一(この時点で)の
LEDヘッドランプを装備した最新式のR1200GS LCもT氏に掛かっては昔乗っていたと言う
GT380と変わらない扱いです。


三つ子の魂とは言いますが、若い頃の癖ってのは抜けないモノなんですね...まぁ、いいや。

今日は天気も良く、最高のツーリング日和です。
どこまでも続く畑や円筒に積んだレンガの上に赤い屋根を乗せたサイロ、独特な形をした
腰折れ屋根の牛舎、ここ日高地方は競走馬の産地なので、時折、牧場で遊ぶサラブレッド
の姿
も見えます。


長閑な景色に心が癒され、浮世の憂さを忘れさせてくれます。

そうだ!これから数日間は嫁のセツ子の監視も届かない本当の自由を手に入れられるんだ!
ふと気付くと私はT氏と同じ様にガニ股でタイガーを
右へ左へとローリングさせていました。

若い頃の癖ってのは抜けないモノなんですね...

「餃子君!餃子君!」

暫くするとT氏の声がヘルメットのスピーカーから響きます。

「はい、どうしました?

「そろそろご飯の時間じゃないか?」


「えっ、1時間前にホタテやカニイクラ丼食べたのを忘れましたか

「何の事?」



で、仕方なく、少し遠回りになりましたが、行列の出来るお店で有名ないずみ食堂さんで


鴨きのこ天そばを頂きました。ここの蕎麦は練った蕎麦生地を拳で握り、指の間からネロネロと
出した様な独特な麺と、超ボリューミーな出汁が、地元の皆様は勿論、ツーリングライダーからも
絶大な支持を得ています。

1枚ちょろっと盛ったせいろが1000円もする様な店に通う蕎麦通の方が見たら脱糞間違い無しの
見てくれですが、その味は絶品で、私は20年以上通っています。

しかし、歳をとってアレすると、ご飯を食べた事忘れるってホントなんだな...

私は目の前でシーシーと満足げに楊枝を使うT氏を生温かい視線で見守るのでした。