怒りと悲しみが混ざった空を握り締め
誰だかわかない人間が歩いてくる
道路にヒビをつけるような足音で
いつかの憎しみがやってくる

声を振り絞ろうと 目を閉じるが
心の中でわめき散らす 君
喉に力を入れては見るけれど
風のようにただ吹くだけ

ほしいものを探し なくしたものを探し
見つけてみたのは悲しみだけなんて
誰がこんな空にした 誰がこんな風にした
誰がこんな それはおまえだって 心で
叫んでいるのは名前も知らない自分
こんなに晴れた日は
魚になってみる
ゆらゆら ゆらゆら
空を泳ぐ魚

どこか遠くに行ってみよう
まだ誰も知らない場所
行き方なんか分からない
ただただ泳いでるだげ

あの大きな坂のとこ
うーん 君が見えたよ
立ち漕ぎ自転車の
君を空から見てた

木々も日差し浴びて
すやすや眠るよ
僕は身を任せるだけ
だらだら してるだけだ

うーん
空の深さは 分からない
難しい事は置いといて
泳いでるだけなんだよ
星の砕ける音 かすかに聞こえる
透明すぎる夜 遠くまで見える
ひとつ 心に波紋が起きると
あっという間に大きな波に変わる

誰に会いたいんだろう
自分でもよく分からない
ただこの夜の下で歩いていくだけ

忘れ物をそっと 目の前に出された
そんな驚きと喜びが混じったような
昔の手紙が出てきたような恥ずかしさ
星の砕ける音 たしかに聞こえた


鉛色の雨が降る 鉛色の空から
僕は真剣そうな顔をしてみるけれど
とても似合わない

いつか君とした約束 守れなかった
風がビュービューと吹いていて
ただ僕は思い出し笑い

ほしいもの 沢山ある気がするけど
思い出すと 思い出せない
なんだか不思議な気分だけど
僕の靴は歌ってる

たぶん 
このまま歩いていくんだ
たぶん ずっと
このままで

今日も鉛色の雨が降る 鉛色の空から
僕は真剣そうな顔をしてみるけれど
とても とても似合わない
その人はいつも死と一緒にいて

どこに行っても本当に一緒だった

お気に入りの靴 かかとを鳴らすとき

まだ慣れない街を歩いているときも

いつもそこに死が立っていて

その人をずっと見つめてた


小さな女の子が年をとって

化粧がだんだんうまくなった

やがて生活というものを知り始め

ふと終わりを微かに知るときに

あの人は傘を広げたまま

太陽の下をニコニコ歩いてた


おめでとう 今日は誕生日だよって

綺麗な花をくれた人

ありがとう 知らないあなたに会って

やっと僕は年をとる


あの人はいつか死と別れ

そして誰と出会うのだろうか

僕は誰と出会い そして

誰と別れていくのだろうか


おめでとう 名前の知らない人