自動車コラムニスト中込健太郎のブログ『込氏のブログ』

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自動車ライターですが、最近はノリで買った積載車が忙しく、レッカー・搬送、搬入搬出、自動車何でも屋みたいになっております。自動車絡みだったりじゃなかったりの日々を綴ります。

1月14日

 

私のiPhoneが反応しなくなりました。

色々飛んでくるし着信がある時はお知らせしてくれるものの

それを見ようと、シュッと上にスライドさせて、暗証番号入れたりしようとすると反応しない・・・

 

画面がバキバキになって機種変更すらできなかったときにサポート使って機会を入れ替えてもらったら、今度は

古いかもだが、まだ機械は新品だから少し使うことにしようと使ってきた矢先(でも一年も使っていない)

やはり機種変更するタイミングかしら。。

 

しかし困った。どうしたものか。OSをアップデートしろとか、強制終了しろとか。

ものの指南書をパソコンで調べるにそんなのばかり。それができなくて困っているのですが。。

 

スマホが動かないとほんと色々支障出ますね。

音量+音量-を押した後、右側のスイッチを長押ししてかじりかけのリンゴのマークが出るまで押し続ける。

 

結構押したけど、出てきた。りんごマーク。

 

ことなきを得ました。色々試みる中で画面の保護カバーを意図度剥がしたので、明日にでも出かけたときに

新しいのに張り替えることにします。何しろ明日は高木里代子さんのライブがあって出かける予定。

普段は紙出力するのに、今回に限ってウェブチケットをDLしているのでスマホが開かないと詰むところでした。

 

ったく!君信頼性シトロエン以下だね。シトロエン、交換部品怠るととんでもないことが起こりがちですが、エンジン自体はフリーズすることほぼないですから。うちのエグザンティアやAmi8あたりの場合。

 

ふーやれやれ、ともあれ、ことなきを得ました。



iPhoneより信頼性が高いでおなじみの(語弊)エグザンティア。もっと乗りたいけど。やはり稼働が落ちると足のしなやかさがなんとなくスポイルされますな。

 

 

 

色々走り回っていたり、色んなクルマが来たりはしていますが、まだ手元にありますよエグザンティア。

去年はフェリーに乗せて九州まで出かけたりもしました。年末に久しぶりに乗って給油したのですが、

あれ、いつ以来かな?と思ったらおそらくその九州ドライブの時に久留米で入れて以来?カントリーロードは高燃費、にしても乗らなすぎですね。

 



ということもあって、でもないのですが、今日はエグザンティアでお出かけ。出かけた先は箱根の富士屋ホテル。

日本クラシックホテルの会 のクラシックホテルパスポートコンプリート(去年の九州行きもこれのチェックポイントの一つ雲仙観光ホテルに行くためでした)の特典での宿泊です。




 

今年は年末年始、ゆっくりさせていただきました。この週末から私もいよいよ始動ですが、その前に「泊まる初詣」のような機会をいただくことができました。何しろ1884年開業のこのホテル、歴史が違います。これまでどれほどの人が泊まったか、どんな時間をここに佇んできたか。それを思うだけで、完全に私のスケールをこえ、歴史を超えた「とても大きな何か」を孕んだ存在であります。確実に記録に残っている、人の作った伝統です。でもだからこその宝強さを感じることができるのです。特にこの箱根の富士屋ホテル、私にとっては今年ますますご縁が強まりそうな雰囲気の栃木ですが、やはり彼の地のパワースポット日光東照宮の前で歴史を紡ぐ金谷ホテルの兄弟が嫁いだ先で開業されたホテル。地元神奈川で深く栃木とのご縁を持つ場所。こういうところで仕事始めに先駆けて過ごせること、繰り返しますがちょっとした初詣のような気がしてならないのです。

 


ここに来たからご縁が深まる、とかいうよりも、こういうタイミングで、不思議なことに、こういう所を訪れることになっている。なんだか、人生とかってそういうものなのかなあ、最近そういうことが増えてきました。

 

というところに、久しぶりに引っ張り出したエグザンティア。

 

たまに乗ると、ホントいいなと思います。それはおそらく毎日乗ってもいいと思いますが、たまにでもひしひし感じるわけです。

 

私のはハイドロニューマチック、電子制御の入るハイドラクティブではないタイプ。これより後のC5や、これより上位のモデルはみんなハイドラクティブサスペンションのシリーズ。とにかく基礎物理の物性で動いてる感じがするのです。肩の回り方が自由で自然な感じというか、制限するもの、煩さがないのです。(ハイドラクティブがことさらうるさいわけではないですが)

 

あとベルトーネのボディ、フォルムが個性的でありながら、とても均整が取れていて、大きなキャビン、大きなトランク、停車中の

佇む姿からの走る時のキュッとお尻をあげた「行くぞ!」という勢いと、動的な印象を内包したハイドロニューマチックならではの姿勢の振り幅。ある種の実用車のデザインの極限値ではないか。今でもそう思わせるだけのものを持っていると思うわけです。

 



これより古いミディアム以上のクラスのシトロエンにありがちな前は幅広ですがリアに行くにつれて細くなるというようなことでの駐車のしにくさもないですし。(あれはあれでシトロエンらしさの部分もあり、あれがもたらす旋回性、直進安定性に寄与するメリットもあることにはあると思うのですが。)

 

私のは後期型。実用ツインカムはトルクフルで、音もなかなか好ましい。巡航速度も到達時間は流石にややかかるとはいえ、まあ十二分。東北道・常磐道でもペースを乱さないばかりか、ペースメーカーになれるくらいの懐の深さもあり。小林彰太郎さんが最後に選んだマイカーであるとかを差し引いても「BXのその先」であるエグザンティア。クルマとして真っ当であり、とても個人的にも好ましい。そう思える一台だなあ、と。今日も思った次第です。

 

ただ、久しぶりの路上だけに、車高の乗降がやや渋い、ちょっと走行中もしなやかさが足りない。という感じがありましたが、それは車高調整つまみで上げたり下げたり。そういうことをしているとやがてしなやかになってくる。しかし、やはり乗らないとだめだな。そんな思いは新たにした次第。「乗ってなかったからね、また出かけようね。」こう思わせてくれるエグザンティア、コミュニケーション性におんぶしている自分の不甲斐なさを反省した次第です。

 

川崎から箱根、休憩するまでもなく到着。晩御飯の時に出されたクラシックな装丁のお品書き。(うちのエグザンティアと同じライトグリーンの自動車、アメ車?イギリス車?)当時のメッセージには「近い!横浜からほんの2時間」が英語で書かれています。箱根の強み近いことはやはり大きなアドバンテージ。




 

クラシックホテルにエグザンティア。クラスとは何か、クラシックとは何か、古いものを闇雲に綺麗にすればいいのか?腫れ物に触るようでいいのか。そういう距離感・節度ののようなものをクラシックは教えてくれる。そんなシーンにも今のクルマにない矜持のようなものをこのクルマからは今もなお、感じることができる。もうしばらくこのクルマは手元に置いておきたいと思いました。

 

安全装備のレベル、燃費・環境負荷、と同じようにこうした存在感、クルマ選びクルマ作りには必要なのではないか?

そう思うのです。モビリティはウェポン(強み)になるのだから。クルマは決して安い買い物ではないのだから。クルマはどうしても見られるものなのだから、すなわち拭い去りがたい社会的記号性があるのですから。




 

そういう意味では今なお、エグザンティアは活きている。富士屋ホテルでそんなことを思った次第です。

 

 

 

 

12月31日から1月1日になると、なんだか日差しが途端に

新年の雰囲気になるから不思議ですね。それまでの年末の感じ、クリスマスがすぎて今年もありがとうみたいな感じだったのが

途端に新鮮な、新春という雰囲気になる。たかだか一日の違い、12月が終わって1月、新しい月になっただけなのですが。私たち日本人だけでしょうか。そして、多分感覚的な部分が大きいと思うのですが、こうした「気のせいかもしれないけれど」なメリハリが日本の面白いところだなあと思います。

 

さてさてそんな新年の雰囲気も徐々に仕事始めがすぎると薄らいできて、日常に戻りつつありますが、今年は新年から縁起のいい、そしていいご縁をたくさんいただいたな、と思うようなお正月でしたので、そんな話を書き留めておこうと思います。

 

毎年元日は、知人のいちろうさんのおうちに行くことにここ数年なっております。1日はうちでニューイヤー駅伝を見て、そのあと大抵みんな家族は出かけたりしますし、午後からは各自自分の予定で三々五々。私はこの日に近所の氏神さまのお社にご挨拶、に一ったりもしますが、その後で、いちろうさんのおうちに向かいます。

 

いちろうさんは元々母のお友達でしたが、会社を経営されていて、クルマも好きだったりして。最近の私の生活も知ってくださっていて「なかなか飲めないでしょうから、この日くらいは電車でいらっしゃい」と言ってくださり、美味しいお料理と一緒にお酒も振る舞ってくださることになっているのです。で、このいちろうさん、元日がお誕生日でもあるのです。そんなこともあって、母とお邪魔してお邪魔することになっているのでした。

 

最近では、こんなことをしようと思っているんだとか、こんなクルマを待っているとか、そんな他愛ない話、私の「拙い大風呂敷」を広げるのをにこやかに聞いてくださいますから、お正月から、元日お誕生日の経営者の先輩へ近況報告をする、ということも何か演技が良さそうな気もする、おめでたい感じであるというので、毎年の恒例になっているのでした。

 

さてさて、そんないちろうさんから、今年は「お年玉」をいただいてしまいました。

 

お年玉といっても、ポチ袋に入ったきんすではななく、フェラーリのボディカバー、であります。



 

若い頃にF355に乗っておられた時期もあって、そのクルマを購入された際の付属品だったそうです。売却したときに載せなかったものが残っていて、とっておいた物とのこと。

 

フェラーリF355は憧れの一台です。デザインもグラマーさと線の繊細な感じが共存していて、最新のモデルにないピニンファリーナの妙のようなものを感じますし、乗ればとても扱いやすくいいクルマ感が強い一台。個人的には一番は近い時期の456GTが好きなのですが、それと並んで好きなモデルの一台です。いちろうさんは赤で内装はタン、それの6MTのモデルだったそうです。そのボディカバー。とても小さく、とても軽い!大変に伸縮性のある素材なのでしょう。赤い光沢のある素材のキャリングバック(収納袋」に収まっていて確かにこれならフロントのスペアタイヤの横とかにも納めて持ち運べそうです。こういうクルマのボディカバーですから、何も雨風を凌ぐためのものというより、屋内ガレージで埃から守るものというものかもしれませんが。



 

いちろうさんはビジネスで勢いがあった時に購入されて乗っていたらしいのです。そんな時代のいろいろなエピソードとともにその頃の思い出を聞くに、僕もいつか乗ってみたいなあ、とは前々から思っていました。新車でご縁があった方が手にされた方から、「そのクルマ一部を譲っていただけた」と思うにつけ、一歩、もしかした近付けているのかな?と思うとなんだかとても楽しい気持ちになります。

 

実は個人的な夢の車というのでいうと、フランスのファセル・ヴェガに憧れがあります。できればHK500とかが良いのですが、実は、日本でもこれに乗っておられた方がおり、その個体用のヘッドライトヴェゼル(ヘッドライトユニットのリムのような輪っか)

が私のところにあります。これも、モータージャーナリストで現在はブリストル研究所の特別研究員でもある武田公実さんから「これは中込君は持っているべき」と、加須のワクイミュージアムにあったものを譲っていただいたもの、こんなのももしかしたらゆくゆくさらにご縁があるかも、などとあまい憧れというか、ぼんやりとしたご縁をお迎えできたらいいなあという思いで購入したもの。エグザンティアに憧れ、と思っていたらBXが最初のフランス車でしたし(エグザンティアもその後望み通りの仕様のものを迎え入れて現在所有)、ガンディーニクアトロポルテがいいなと思ったら430でマセラティも乗ることができました。何となく思うと、そういうクルマにご縁ができることはあると思っていますので、もしかしたら355も?と思うと楽しいではありませんか!

 

そして翌日の2日はテレビをパチパチしていたら(表現が昭和ですが、ま、チャンネルを選んでいた時、ですねw)そこにいきなり懐かしい映像で出てきた歌謡曲の作曲家の方、実はかねてから「これ乗りなよ」と言われているクルマの前のオーナーと聞いている方その人!

 

今年、ではないかもしれませんけれど、ご縁があるのかしら?とか都合よく解釈したりしているお正月になりました。名車と言われるクルマはやはり人の心を打つものですし、それに触れて心を豊かにしてくれます。であれば、逆にどなたかにお譲りして、ということも含めて、歴が紡がれていく、というのはあるだろうな、とは思うのです。

 

そんなわけで、355ご縁があるといいのですが。

 

あ、355といえば、一台動かなくなった355の救出の相談が来ていたのでした!これの打ち合わせをしなければ!もしかしたらこれのアラートだったのかな?