「懲りずにまたやられるつもりか?」
目の前の敵はまだ実力を出しきってはいない。だが、出しきらず、隠し切れずに漏れ出したパワーは悟飯を威圧していた。
それでも尚、悟飯は挑戦的な態度を取る。バナバは強がる悟飯を鼻で笑い、直後、悟飯の視界からバナバの姿が消えた。
気がつけば背後からの衝撃に対応できず、悟飯の体は前のめりに吹き飛ばされていた。さらに追い討ちをかけるバナバの足の筋肉が引き締まる。そして一気に膨れ上がった筋肉の勢いに乗って地面を蹴り出した。
後方に砂埃を巻き上げながら一瞬で飛ばされる悟飯の前方へと回り込み、ぐっと右腕に力を込めた。力強く握り締めた右拳を向かって来る悟飯の頬を目掛けて振り抜く。鈍い打撃音と衝撃に耐え切れなくなった悟飯の頬骨が砕け散るのは同時だった。
悟飯の体は勢いよく地面に叩きつけられる。焼け焦げた土が飛び散り、悟飯の体を囲むように土が盛り上がった。周りの土が盛り上がると同時に、悟飯の下にある土が徐々に沈む。
土に埋まった肉体を何とか起こそうとした悟飯だが、叩きつけられた腹部と折れた頬が起きる力すらも奪った。起きる力と引き換えに痛覚神経を刺激、全身を駆け巡る痛みに悟飯は耐え切れず呻き声を洩らした。
「貴様の力の一部と私の力の一部では、秘めていた力が違いすぎた様だな」
バナバは冷笑を浮かべた……。