昨日(4/1)の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)。

話題はもちろん「新元号の予想」。まだ発表前だったから。

改めて見直したら、その方面の専門家…と言っても、口先だけのいわゆる「評論家」ではなく、研究してる側の「東京大学の教授」が、新元号の出典として、これまでのように中国の古典からではなく、日本の文学や古典から引用される可能性を問われ、「無い」と否定していた。

特に、質問者が挙げていた古典について「万葉集や古事記は」と具体的に名指しした上で、これらは「たしかに漢字で書かれているが、本質的には『かな文学』であり、(中国の)漢字の固有の意味は無視して、音(おん=発音=読み方)を「かなの代わり」に当て字として使っているだけで、本来の意味で漢字で書かれているわけではない、と明確に否定していた。

たしかにその通りで、これは放送された例ではないが、東京の「葛飾」について、万葉集(か古事記)に「可都思〇」(〇が思い出せない)という、漢字の意味は無視して、「かつしか」という「読み」を表すためだけに漢字で書かれている箇所がある。葛飾という地名が、万葉集の時代から存在していたことを証明する例として、葛飾の歴史を調べると必ず載っているエピソードだ。

それはともかく、テレビカメラを前に、あれだけハッキリと「万葉集が出典となることは、あり得ない」と断言しちゃったのに、いざ発表されたら「出典は『万葉集』の、梅の花を詠んだ32首のうたの序文」という結果に、あの教授の胸には何がよぎったであろうか。

言い切るのは、危険だねえ。