僕としては、そういうアマチュアカメラマンの撮る「風景写真」を(雑誌のコンテストや、よくある市民写真展みたいので)見て「こんな写真のどこが良いのか、さっぱり解らない」と思ってるタイプなので、先月のアサヒカメラ誌の特集が、その続編といえる「脱・風景写真のススメ」だったので買ってはみたが、今まで読んでなかった。

で、ようやく本題だが、読んでみたら、件の記事の筆者の「『風景写真をダメにした戦犯たち』の波紋」という記事に目がとまり、読んでみたら、やはりというか「この記事の冒頭に書いた不安が的中し、仕事が激減した。それも数ヶ月にわたって」「収入的にも如実に影響が表れた。たった1回の記事寄稿でこれほどまでの事態になったのは人生初。」と後日談が書いてあった。

ただ、同時に筆者が興味深いことも書いていた。それは「面白い現象も起こった。イベントやパーティー会場などで、ほかの写真家と出会うたびに『よくぞ書いてくれた』と握手を求められる機会が増えたのだ。しかも、風景写真とはまったく別ジャンルの若手から年配の著名な先生まで、ぼくを見つけてはわざわざ向こうからやってきて寄稿記事の話題になった」「味方は確かにいる」という。

皮肉に言えば、いかに「正論」を封じて、アマチュアのご機嫌を取る雑誌…に限らない、世間の風潮が蔓延っているか、ということだ。


まあ、何にせよコンテストなどで賞を獲る「風景写真」が、あまりにもつまらないのは、実感として、よくわかる。