桂竹千代ブログ~鳴くまで待とうホトトギス~
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最終話「だって神だもん」

トヨタマビメはサメの姿で海に帰っちゃったわけですが、子供は残していきました。


サメと神(人型)のハーフだと魚人だからアーロンを思い出すよね©︎ワンピース(シャーハッハッハッ!)


この子はヤマサチが産屋に鵜の萱を葺き終わる前に生まれたので


鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)と言います。


これ現代語で言えば


鵜をふき終わる前に生まれちゃったのミコト。


めっちゃキラキラネームですよね。


名付けたヤマサチのセンスはまさに神(だって神だもん!)


鵜戸神宮の主祭神はウガヤフキアエズノミコト。


ちなみに鵜戸神宮は神社でも珍しい「下り宮」


通常の神社は社殿まで階段で登って参拝することが多いけど


鵜戸神宮は本殿が階段の下にあるのです。


何故、このような形となったかは不明ですが


行ってみるとなーんか景観的に面白いですよ。


このウガヤフキアエズは父・ヤマサチと叔母・タマヨリビメに育てられたわけですが


後にタマヨリビメと結婚して(ここはもう聞かないで!愛に垣根はないのよ!)


子供を4人産みました。


しかも男4人兄弟(うわーお大変そう!ウチ壊されそ!)


その4男が神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)と言って


後に初代天皇として即位する神武天皇なのです。


ニニギは山神の娘、コノハナサクヤヒメと結婚し


その子・ヤマサチは海の娘、トヨタマビメと結婚し


その子・ウガヤはやはり海の娘、タマヨリビメと結婚し


生まれたが神武天皇。


つまり神武は山神も海神も掌握するスターってことになるわけです。


ちなみにヤマサチは


580歳まで生きました(いや神かよ!神だよ!)


神は不死のはずですがここから神の寿命が古事記に記されているというのは(墓の場所まで書いてあるよ)


ニニギがイワナガヒメを断ったからなのです(第23話参照)


古事記上巻はここまで!


天地創生〜神代までお話ししました。


中巻はイワレビコが日本初代天皇として即位する物語から始まります。


神武天皇も東征とか邪馬台国との関連とか伝承がたくさんあって面白いところ。


この続きはいつかまたってことで!


とりあえずはここまでにしておきます。


古代の神々についてお話ししました。


我々落語家も古代の神々と同じなんです。


落語会をする度に告知のためのチラシを作ります。


そこには主催の方がタイトルつけるんです。


「爆笑落語会」とか「大笑い寄席」とか。


たとえ内容が


「失笑落語会」とか「くすくす寄席」であっても


「爆笑」とか「大笑い」とか大きなこと言っちゃってるんです。


そんなチラシがウチに山程あるんです。


これ見てて思いました。


「あ〜こだいのかみがみ(誇大の紙々、古代の神々)だ〜」


バチっと決まりましたところで(それも誇大)


お開き!


お読み頂きましてありがとうございました!

第30話「遠く離れたチチ」

正体を夫のヤマサチに見られてしまったトヨタマビメ。


トヨタマビメ「この姿を見られたからにはもう恥ずかしくて地上では生きていけないわ!…残念だけど、さようなら、あなた」


ヤマサチ「おいっ!待てっ!サメ!いや、トヨちゃん~!!」


トヨタマビメはサメの姿で海の底と消えて行きました…。


ちなみにこの際、地上までお供で連れて来ていた亀をうっかり忘れて先に帰ってしまいまして。


亀は何千年もの間、トヨタマビメの帰りを待ち(待ち過ぎ!さすが亀は万年だな!)


やがて石になり固まってしまったという。


これが宮崎県鵜戸神宮の「亀石」


鵜戸神宮から海を覗くと亀の形をした巨大な石があります。


亀の背中の甲羅部分には四角い穴が空いていて


「運玉」と呼ばれる石を巫女さんから買って(100円で5個入り)ここへ向かって投げます。


男性は左手、女性は右手で。


穴に運玉が入ると開運!縁起がいいとされます。


竹千代もやりました。


穴が小さいのでなかなか難しいけど5投目で見事イン!


ありがたや。


ちなみに一緒に行った先輩も5投目で


ワンバウンドしてイン!


ワンバンなので御利益は半減するのかどうか。


さて!トヨタマビメ。海へ帰る前に。


トヨタマビメ「アタシは海へ帰るけど、赤ん坊のためにアタシのおっぱいだけ置いていくわ」


と岩に乳を貼り付けたのが鵜戸神宮の「お乳岩」


このお乳が2個あるんだけど、すんごく離れてるの。


(VーーーーーーーーV)みたいな(Vが乳房です)


しかも吸うにはかったいの(岩だからね!)


このお乳岩から雫が垂れていて


その水で作ったのが鵜戸神宮名物「お乳飴」


舐めると安産祈願。子宝に恵まれると言います。


トヨタマビメ。海へ帰ると子育て係として自分の妹を送ります。


妹の名は玉依姫(タマヨリビメ)


ヤマサチは思ったそうです。


「お前もサメじゃねーのかよ」


さてタマヨリビメとの夫婦?生活スタート。


次回は古事記上巻~神代の最終話となります。


つづく。

第29話「絶対見ちゃダメ!」

ある日、トヨタマビメが海からやってきます。


トヨタマビメ「ねえ…あなた、アタシできちゃったみたいなの」


ヤマサチ「まあ3年いたからな…そらできるか。ウチのオヤジ(ニニギ)は一晩で3つ子できちゃったけどな」


トヨタマ「あなたの子を海の中で産むわけにはいかないじゃない?海の中じゃ溺れちゃうじゃない?」


ヤマ「そうだよな。おれ3年いたけどよく溺れなかったなよな。やっぱおれ神なんだなって実感したわ」


トヨ「だから地上で産もうと思ってきたのよ…ううっ!ああっ!!産まれる!!」


ヤマ「ええっ!?いきなり臨月!?ちょっと救急車~!ってか今、産屋を作るからまだ出さないでー!!」


ヤマサチは急いで赤子を産む場所、産屋を作り始める(そんな場合か!)


トヨ「あなた!うっ…!産まれるー!!」


ヤマ「もうちょいガマンして!」


そしてヤマサチは鵜の羽根を葺き始める(やってる場合か!)


トヨ「あなたっ…はぁはぁもうダメ、ひーひーふー、ひーひーふー、うっ!もう出るー!!」


ヤマ「えー!ちょっと待って待って!まだ鵜の羽根葺き終わってないけど…産むとこ見たいからー!!」


ヤマサチが慌てて産屋の中へ入ろうとすると


トヨ「待ってあなた!入っちゃだめ!」


ヤマ「何でだよ!?いいだろ?おれの子なんだ!」


トヨ「違うの、はぁ、はぁ…アタシ今から元の姿に戻って産むから、、だからダメ!」


ヤマ「元の姿ってどゆことだよ?!フリーザ?シンゴジラ?今第何形態?」


トヨ「とにかく産むとこは見ちゃダメなのお!はぁ…ねぇ?わかった?約束して!」


ヤマ「…オマエがそこまで言うならわかったよ。見ないよ、元気な子を産んでくれよ」


トヨ「ありがとう、言うこと聞いてくれて。ね?絶対に!見ちゃダメだからね!」


ヤマ「わかった。頑張ってくれ!」


トヨ「うんありがと、絶対に、ぜぇ~ったいに!見ちゃダメだから!」


ヤマ「…わかったよ」


トヨ「絶対に!絶対によ!」


ヤマ「…見ろってこと?」


こいつ、ダチョウ倶楽部好きなのかなと思ったヤマサチ。


フリと思って「絶対見るな!」と言われた戸をオープン!!


すると産屋の中にいたのは…大きなサメ!


うねうねしてる!


トヨ「あなた!あれほど見ちゃダメって言ったのに!とうとうこの姿を見てしまったわね…」


ヤマ「うっ…うわー!!サメがしゃべった!!」


トヨ「まずそこ?!今までウサギとかネズミとかしゃべってたでしょ!あたしの本当の姿は…これなのよ」


ヤマ「えー!!…オマエ、サメだったのかよー!!」


ヤマサチはこの事実に驚愕し、サメザメ泣いたという(うるせーよ)


トヨタメビメはさぞシャークに触ったことでしょう(うるせーて)


さて妻の正体を見てしまったヤマサチ。


どーなるどーなる!


つづく。
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