6月18日にSeattle Rock’n Roll Marathonのフルマラソンの部に参加して、無事に完走してきました。

タイムはほぼ６時間と、なんとも情けないのですが、最後に走ったフルマラソンからほぼ６年、途中がん発覚で２年間のブランクがありましたので、本当に完走できただけでも、喜びがひとしおでした。

2015年の4月にがんが見つかり、手術、抗がん剤、仕事復帰など、いろいろなことがあり、絶望したり楽観したりしながらも、日々を少しづつ取り戻してきました。

今回のフルマラソンも、また一つこれまでの日常（というほど、フルマラソンには参加していないですが）を取り戻せたのかな、と思うことができました。

ただ、いろいろな日常を戻しつつも一つだけ、これまでと違う価値観ができました。

それは、人（自分）はいつか死ぬ、ということを実感したことでしょうか。

罹患後、千と千尋の神隠しの主題歌「いつも何度でも」の「生きていく不思議　死んでいく不思議」という歌詞を聞いた時に、生と死は一体ということを強く実感したのを覚えています。すなわち私は毎日生きることで、死に向かって「死んでいっている」。

人が亡くなることに、自分はあまりに無頓着だったことに気づきました。

それで１００％自分の病気のことや死に対して、恐怖や憤りを拭えた訳ではありませんが、少し受け取り方が変わりました。

若すぎる死、、、のような言葉をここ数日すごく聴きましたが、死に対して老若や男女や貧富や功罪、何か序列をつける尺度はないのだと思います。

どんな死も、誰にでも訪れる出来事ながら、その一つ一つはかけがえのない出来事でもある、と感じるとともに、ただ、故人には安らかなるご冥福を祈りたいと思います。

フルマラソン完走