やー、なんか、眠れない。まったくどうしたことだろう。眠ることに関してだけは他の追随を許さない、すぐ眠っちゃうとこが可愛いすぎてむかつくと評判のこの俺がだよ。今日に限ってちっとも眠れないんだ。羊を数えるのも飽きたし、妄想だってしつくした。ありとあらゆる色のタイツを君に履かせたよ。
それにしても何故眠れないのか、全然見当がつかないんだ。特に普段と違うことをしたわけじゃないんだよ。しいて挙げるなら、さっきネットで格好いい革ジャンを注文したってことくらい。それも最後の一点だったみたいで、ギリギリ買えたんだよ! これがほんとに格好よくてね! 早く着たい! わくわくする! テンション上がる!!
あー、新聞配達のバイクの音が聞こえた。もうすぐ夜明け。体調は最悪だ。こんな状態で会社に行ったら、寝てしまうに決まってる。ミスを連発することだってありえる。俺のうっかりミスで会社が傾いたらどうしよう。そんなことになったら社長と釣り仲間でもない限り、左遷されることはまぬがれない。まあ、そうなったらさっき注文した革ジャン羽織って、背中にギターしょって上京しようと思う。