アラフィフFP@めいです。照れ

 

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前回のテーマは「デビットカード決済」という内容でした。
 
本日のテーマ:
年収130万円の壁には交通費が含まれる
*夫の扶養範囲内で働く主婦必見
 
「年収が130万円を超えてたので、手取り額が減ってしまった」なんて話しを聞いたことはありませんか?パートやアルバイトで働いている人なら1度は聞いたことがあるこの話し、、
ちゃんと理解していないと手取り額にかなりの差が出てしまいます。
 
<お客様からの相談>
Q 夫の扶養から抜けて職場の健康保険に加入すべきか扶養範囲内で働くべきか迷っています。コロナで今後、勤務状況がどうなるのかわかりません。アドバイスをお願いします。
 
 
相談者さま: 40代女性 ネイリスト
昨年の年収 約70万円程 年の途中入社
 
今年度の実績 1月~3月 約11万/月 交通費 3万円/月 支給
時給 1000円 週の労働平均時間 28h弱
 
職場の健康保険、加入可能条件は満たしてます。
 
健康保険の加入を悩んでいる2つの理由
 
  1. コロナにより今後休業要請が出る可能性は十分にある、これから先働くことはできるのか?
  2. 予想年収は134万円で扶養をぬけることで実損になるのではないか?
 
 
A アドバイス
 
はじめに、2つの控除の違いを知る
 
税と社会保険
*扶養範囲内といっても実際には違う制度に適用している
 
  1.【税制上の扶養】
  • 所得税、住民税の控除
  • 配偶者控除・配偶者特別控除
 
  2.【社会保険上の控除】
  • 健康保険や年金に関するもの
 
 
ステップ1:
自分はどのラインで働いているのか確認してみましょう!
 
 
ちなみに、今年の1月の税制改正では、基礎控除と給与所得控除に変更がありました。
 
具体的には
基礎控除 38万円→48万円 10万円増える↗
給与控除 65万円→55万円 10万円減る
結果として 103万円の壁に変更はありませんでした。
 
昨年は年収が100万円以下のため、本人(相談者さま)の税金もかからず夫の社会保険の扶養範囲内で配偶者控除を受けることができました。
 
今年度の予想年収は134万円を超えるか超えないかです。
ここで、一つ問題があります。
本来134万円の場合、手取り額を優先したいときはギリギリ年収が130万円を超えないように調整することをおすすめしています。
 
しかし、ここで1つ相談者さまには問題があるのです。
 
 
交通費が問題
 
相談者さまは遠方の勤務先に通勤されています。職場より高額の交通費を支給されています。その額は1ヶ月3万円です。この3万円の交通費がネックになっているのです。
 
さらに詳しく
<交通費や通勤手当は年収に含まれるのか?含まれないのか?>
 
103万円【税制上の扶養】を超えなければ交通費・通勤手当を年収に含める必要はありません。(ただし、非課税分のみ)↓
 
*非課税分とは
公共交通機関(電車、バス)を利用している場合は月額15万円までは非課税対称分
 
しかし、【社会保険上の扶養】では交通費も年収に含まれます。そうなると今年の予想年収は約170万円です。
 
月給
時給:1,000円×112時間=112,000円
年収
112,000円×12ヶ月=1,344,000円
134万円>103万円 よって 交通費を含めた年収のため 
 
今年の予想年収
134万円+36万円(年間の交通費)=170万円が年収
 
月給:11万円+3万円(交通費)=14万円
 
健康保険料、厚生年金料は標準報酬月額により決定
 
健康保険料:およそ8,000円 厚生年金料:およそ13,000円
2.1千円/月は差し引かれます。
 
しかし、実際には支給されいる交通費では足りず毎月3,000程赤字。
 
△3000円/月 年間△3.6万円
ですので、本来は
手取り12万円でそこから3.3万円の交通費を差し引くと8.7万円が手取り収入となるのです。
 
これが130万円を超えて働くと損をするです。
仮に年収100万円以下で働いた場合、月給は83,000円です。
時給:1,000円なら83h/月の労働で83,000円となります。
仮に相談者さまが職場の健康保険に加入した場合、1カ月に112時間の労働で手取り額が87,000円となるわけです。
 
今回パート勤務に対して交通費を3万円も支給してくれるというかなりレアな職場です。
アルバイトやパートは雇う側も交通費削減のため、できるだけ職場に近い人を雇う傾向にあります。しかし、時として、こういう滅多にない事例に出くわすこともあります。
 
もちろん、プラスになることもあります。自身の仕事のスキル向上や働くことでの生活のモチベーションUP、厚生年金に加入できることは将来の年金額も増やすことになります。FPとしてはシミュレーション結果を伝え、結論はご本人さまにお決めいただきます。しかし、現状コロナ打撃は非常に強烈で健康や経済に及ぼす影響は計り知れません。まだまだ、危機感の薄い地方であってもできるだけ外出を避け、無駄な支出をしないことがお金と健康を守ることだと思います。