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子どもたちが、写真くらいに小さかった頃。
次女を連れて移動中の電車で、
大声で誰かとケンカしている30代前半くらいの女の人がいた。
あまりにも大声で罵っているから、
電車に入ってきたばかりの他の乗客は一瞬驚いて彼女を見る。
そのあと、決まって視線を外す。
彼女は1人だ。
電話をしているわけでもない。
1人で、大声で、誰かとケンカしている。
周囲の人は静かに、彼女を見ないようにしている。
大声なので話の内容は丸聞こえだ。
電車がすこし止まったか遅れているかで、
行きたいところに時間通りに着けるか心配している。
遅れた電車や、その場にいない誰かを罵り、
遅刻しそうなことを嘆いている。
ある駅で乗ってきた人が彼女のそばに立ち、
ふいに叫び声が大きくなった時に驚いてまじまじと彼女を見て、
どうやら目が合った。
すると彼女は、
電車で騒いで人からじろじろ見られる自分をその瞬間認識したようで、
今度は自分を罵り始めた。
またおかしな振る舞いをして、
頭がおかしいと思われている、
やばい自分、ダメな自分を大声で責めて、
大声で世界に向かって激しく謝り始めた。
もちろんさっき目が合った人ももう横を向いているし
彼女は誰の顔も見ない。
たまに静かになって考えて、
また何か悲劇的なことに思い当たって大声で、
自分と世界を呪う言葉を吐き続ける。
車内は緊迫した雰囲気。。。
彼女はロングシートの中ほどに座っていて、
わたしは7、8メートル離れたドアのそばで小さい次女の手を引いていた。
次女は、彼女をたびたび見つめていた。
わたしは次女に小さい声で言った。
「あの人、困ってる。ケンカしたいわけじゃないのよ。
みんな怖がっちゃってるけど、
おかあさんは助けてあげられるかもしれない、、、」
わたしは対処を考えていた。
肩をさすったり手を握ったりして落ち着かせて、
「もし困ってるなら、行きたいところに一緒にいきますよ」
って声をかけるのはどうだろう。
万が一彼女がこわがってあばれたりしても、
若い女性だからそこまで危なくないと思う。
次女も、言って聞かせたら静かにできるし、
ちょっとくらい回り道して歩くくらいできる。
でももし、すごく遠くに送ることになったら?
次女の手を引いてどこまで付き合える?
もう家の最寄り駅につきそう、どうしよう、
っていう時、彼女がぱっと降り支度を始めた。
ああ、同じ駅だ。。。と思いながら
必要なタイミングがあったら声をかけようと、
次女と一緒に降りた。
彼女は脱兎の如く階段に向かい、
確かな足取りで駆け下りていってしまった。
彼女は行きたい場所に自分で行けるんだ。
よかった。。。
ホームで端に寄って、
小さい次女に言って聞かせた。
今の人にみんなびっくりしていたけど、
それは何に困っているかわからないだけで、
助けられるなら助けたほうがいいとおかあさんは思ってる。
もし、また同じことがあったら、
次は声をかけるから次女ちゃんも一緒に、
あのひとの行きたいところに連れていってあげようね。
次女は、ぜんぜんわかってなかったと思うけども、
うん、って素直に頷いていた。
普段から、こういう時どうするか決めておかないと、
とっさのとき動けない。
この出来事はずっと忘れないでいたいと思っている。
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