『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ著)のアトレーユが描きたくてイラスト勉強中です。Wordpressでイラスト成長記録を書いてきましたが、セキュリティ対策などブログ管理の負担を減らしたくて、こちらへ記事を引越ししています。
これまで描いた『はてしない物語』のイラストを整理しつつ、記事を引越し中です。
競技大会のアトレーユ
『競技大会のアトレーユ』
(2023年4月制作)
隣にいるのはバスチアンと同じ年かっこうの少年だった。やわらかい革のズボンをはき、上半身がはだかで、オリーブの緑の肌をしているのが見えた。細面の顔は真剣そのもので、きびしいほどだった。長いみどりの黒髪は後ろで束ね、革紐でくくってあった。肩に緋色のマントをはおっていた。少年は静かに、しかし独特な緊張したおももちで競技場を見おろしていた。その黒い瞳が見のがすものは何一つないようだった。アトレーユだ!
著者名:ミヒャエル・エンデ
著書名:はてしない物語
こちらは前回紹介した『アマルガントの再会』の場面よりも、時系列的には少し前のシーンです。
1人ぼっちの主人公バスチアンは、銀の都アマルガントでアトレーユを探します。アマルガントでは競技大会が開かれていて、救い主を探す捜索隊の選抜が行われているのですが、アトレーユはその大会の判定者として登場します。
バスチアンは街灯によじのぼり、銀翁ケルコバートのお屋敷から競技大会を眺めているアトレーユを見つけ出す…というシーンです。
本の描写を忠実に再現する難しさ
最初は本の描写通りにオリーブ色の肌、みどりの黒髪を表現しようと試みました。
しかし、どうもしっくりこなかったので、色を調整して左→右の色にしました。なかなか本の描写通りに再現するのは難しいと感じました。
その分、「きびしい」表情だけでも再現しようと挑戦してみました。まだまだ力不足ですが、私がイメージした「きびしい」表情に近づけたと思います。
この頃、娘にいつも「影が足りない」と指摘されていました。そしてまだまだ試行錯誤が必要だと感じていました。また、私は今回のような淡い色合いのイラストが好きですが、色が薄くなりすぎて何かが物足りないような気もします。何が足りないのか模索しつつ、イラストを描いていきたいと感じた絵でした。