『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ著)のアトレーユが描きたくてイラスト勉強中です。Wordpressでイラスト成長記録を書いてきましたが、セキュリティ対策などブログ管理の負担を減らしたくて、こちらへ記事を引越ししています。
これまで描いた『はてしない物語』のイラストを整理しつつ、記事を引越し中です。
アトレーユとアルタクス2
『歌う木の国』
(2022年11月制作)
二日目は、歌う木の国を通った。ここの木は一本一本葉も樹皮もちがっていてさまざまな姿をしていたが、なぜこの土地が歌う木の国と呼ばれるかといえば、ここの木々の生長がやさしい調べの音楽のように聞こえるからだった。近くから、また遠くから鳴りだす響きが一つになったすばらしい調べの美しさは、全ファンタージエンにくらべるものもなかった。魔法にかかったようにうっとりしてすわりこみ、何もかも忘れてしまうものも大勢いたので、ここを通るのは危なくないとはいえなかった。アトレーユもふしぎな響きの力を感じたが、誘いにのって立ちどまることはしなかった。
著者名:ミヒャエル・エンデ
著書名:はてしない物語
アトレーユが「大いなる探索」へ旅立ち2日目に訪れる場所「歌う木の国」を描きました。一瞬で終わってしまうこちらのシーンですが、情景描写の素晴らしさを感じることができます。正直、私のレベルで描ける気がしませんでしたが、せめて雰囲気だけでも「歌う木の国」を表現したいと思って描きました。
また、これまでアトレーユのキリっとした表情や夜のイラストばかり描いてきたので、いつもと違うイラストを描いてみたいとこのシーンを選びました。アトレーユは今まで描いたことのない穏やかな表情にしてみました。また、昼の木漏れ日に挑戦するのも初めてでした。
こちらのイラストでは、初めて『黄金構図』というものを使ってみました。
構図のテンプレートを利用して、テンプレートに合わせて花びらや葉っぱを配置してみました。構図にそって物やキャラクターを配置するだけで良いので、構図は便利だと感じました。
『モモ』というお話もそうでしたが、ミヒャエル・エンデの情景描写が大好きです。エンデの本を読み、初めて文字でしか表現できない描写があることを知りました。そんな描写をイラストで表現するのは不可能に近いことだと感じていますが、どうしても『見てみたい』という気持ちになってしまいます。
私がイラストを描き続けているのは、いつかその不可能を可能にできる日が来るのではないかと思っているからでもあります。プロでもなく、専門的な知識を習ったことのない私ですが、ずっとイラストを描き続けていれば、いつかその日が来るのではないかと思っています。その日まで、しつこくイラストを描き続けていきたいです。