絆~二話~
あたしは、その診断を受けて絶望に暮れた。
・・・信じられなかった。
ついこの間まであたし、元気だったのに?
なんで急に、こんな・・・。
『悪性の腫瘍が腸あたりにありまして・・・。
この先、転移するかもしれないので経過をみないといけません』
しゅよう。
テレビの中で見たけど、自分に出来るなんて思ってもいなかった。
入院するのかな?て思ったけど、まだその必要はないらしい。
一ヵ月後に、また経過を見るらしい。
薬を飲みだして、めまいや気持ち悪さは治まったけど。
お腹が少しだけ痛い。
「どうして・・・」
なんであたしなんだろう。
ケンカなら、全然たいしたことないのに。
こんなことに恐怖を感じるなんて・・・。
「りょ・・・」
・・・何て言うの?
腫瘍が出来たって?
怖いから助けてって・・・?
言えない。
言えないよ・・・・・。
陵の人生まで巻き込みたくない。
あたしと一緒にいたら、絶対に苦しむ。
・・・祇夕があたしにかけた呪いの時のように。
幸せになってもらいたい。
だから・・・。
次の日あたしは、陵に電話した。
ワンコールで出てくれて。
「未来さん?」
家にかけたのに、よく分かったなぁ。
もう、この声聞けないんだな。
そう思うと、涙が出そうになるけど。
ぐっと堪えて。
「陵、ごめん。
・・・急にかけて」
「いえ、僕は未来さんの声が聞けて嬉しいですよ。
・・・何かあったんですか?」
優しく聞いてくれる。
いつも助けてくれる。
いつも、何かあったらすぐに気づいてくれる。
ごめんね。
今からあたし、酷いことするね・・・。
「別れてくんない?」
不思議なくらい、心が落ち着いていた。
あたしは、しなきゃダメ。
陵が幸せになってくれるためには、こうするしかない。
「あたし、陵といるの疲れた。
気を使ってもらってること、あたしずっと負担だったんだよ?」
嘘。
「未来さ・・・」
「陵ってあたしより体術弱いじゃん。
そんな人に守ってもらわなくても大丈夫だし。
お兄ちゃんとの約束も忘れていいよ。
・・・あたしに陵は必要ない」
「未来さん!!」
ピッ
それが、最後の声だった。
いっつも呼んでくれる陵。
今言ったこと全て、嘘の塊。
醜い、嫌な言葉たち。
それを、陵に言ったんだ。
大好きな人に、言ったんだ・・・・。
もう、戻れない。
二度と元には戻れない。
「未来・・・」
いつの間にか、お母さんが後ろに立ってて。
泣いてるあたしをぎゅっと抱きしめてくれて。
「お母さんと一緒に頑張ろうね。
・・・お兄ちゃんの分まで、お母さんとお父さんが守ってあげるから」
「・・・うん」
さよなら。
大好き、だったよ。
誰よりも、何よりも。
大好きだった・・・・・。
再度言いますが、ひなが書いた小説ではありません(`・ω・´)
FC2ブログをコピペしているだけ、っていう(;´▽`A``
そういえば○○さんはAM8時に更新していたなぁ、と思いだしたので、
私もそうしますw
同人誌を購入した人は、一気読みできますw
最後のページの奥付にアドレスが書かれているので、
( ピンクで隠れている場所です・笑 )
そちらを入力してください(ノ´▽`)ノ