「世の為、人の為になり、
 ひいては自分の為になるということをやったら、
 必ず成就します
                  松下幸之助」



就職難と言われている昨今、
わたしも数年前の就職氷河期世代であり、
若い人が辛い思いをしているのは分かる。

だが、わたしは運良く大企業に就職できた。
六本木の高層ビルへ通勤する姿は、
傍目から見ても、自分から見てもラッキーに思えた。

しかしそれは見当違いだと、入社してすぐ分かった。
会社に属することは安心だが、そこで理念も理想も夢も見いだせなかった。
毎日がしんどく、なんのために働いているのか分からなかった。

それはなぜか。

簡単に言えば、仕事はなんのためにするのかが分かっていなかったからだ。

いい大学、いい会社に就職するなんてほとんど意味がない。
肝心なことを教えてくれないから。

この世界で生きることの大切さは、
自分はこの世界になにができて、そしてなにをしたいかだ。

大きいことは考えなくてもいい。
小さなことが世界を救うその気持ちと、
自分が心底惚れてこれがしたいと思うことを仕事にすればいい。

理想と現実は違う。
世の中、そんなに甘くない。
したいこととすることは別だ。
そんなネガティブなことばかり言っているヤツがいる。

大抵は、なにも考えず、なにもせずに、人生を終える人間だ。
愚痴と言い訳をこぼして、安い酒でまぎらせて、人生を終えればいい。

世のために必要なことは、愛する人にも必要で、
やっぱり、自分のためにも必要なんだ。
必要なことを真剣に取り組んでいる人間は
やっぱり、成就するしかない。

ただ、なにも考えず、ロボットのように、流れ作業していても
そりゃ成就しない。

この1分の自分の作業が、世界に繋がっていると信じてる者に
世界が微笑むと、わたしは思う。
「成功者は、例え不運な事態に見舞われても、
 この試練を乗り越えたら必ず成功すると考えている。
 
 そして、最後まで諦めなかった人間が成功しているのである。

                         本田宗一郎」

どうして自分だけ、こんな目に・・ということが
日常よくある。

わたしも経営者だが、仕事が乗っているとき、
必ずといっていいほど、横槍や謎の人物がひょっこり現れ、
わたしを惑わし、わたしに混乱を持ち込む。

成功する際、スムーズにいくことなど稀である。

わたしは常に、人と会うとき肝に銘じていることがある。

急いで駆け上がった山は、急いで駆け下りなければいけない、
ということだ。

恋愛でも同じである。
沸き起こる感情を、出会ったその日にぶつけ、
そのままの感情でいけば、すぐにその人とは破滅を迎える。

しかし、沸き上がる感情を押し殺しても、押し殺しても、押し殺しても、
沸き上がってしまうものにこそ、優しい恋愛が待っている。

仕事も同じだ。
一度でも成功すると、それを嗅ぎ付けてやってくる輩がいる。
上手い話を片手に、そしてもう片方の手でしっかり、わたしの襟元を掴み、
顔を近づけて、甘い言葉を囁く。
その話に安易に乗ってしまえば、引きずり回すように山へ連れて行かれ、
頂上で蹴落とされる。

駆け上がった速度以上に、駆け下りるはめになる。
もっと言えば、地道に登った山さえもあっという間に転げ落ちてしまう。

人間関係に即効性はない。
常に疑問と疑惑を抱かなければ、まともな交渉などできない。

しかしどの角度からも、こちらが悪魔になって見ても、
その人物に信頼を寄せられたら、それは本物と思うようにしている。

不運な事態の多くは、人が絡む。

そして成功しない多くのケースは、
自分で自分自身の成功を信じきれず、
信じる人間を他者のみに頼ってしまうこと。

自分の成功は、自分でしか成し遂げられない。
自分が諦めた先に、成功などない。

問いかけるのは、いつも自分自身だ。

明日、この決断はわたしを後悔させないか。
試練は自分自身に課して、初めて見えてくる世界がある。