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 オリジナルビデオアニメーション「機動戦士ガンダムUC」に、RGZ-95「リゼル」という機体が登場する。前述のRGZ-91「リガズィ」と同じく、MSZ-006「Z(ゼータ)ガンダム」の系譜を踏む可変機だ。

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モビルスーツ「リゼル」

 リガズィは、ロンド・ベル隊が自前で拵えた特別な機体だったが、リゼルは、連邦宇宙軍初の本格的量産型可変機だ。RGM-79「ジム」の後継機に採用されたアナハイム・エレクトロニクス社製のRGM-89「ジェガン」の部品が流用されているという設定であり、ジムの発展型の一つだともいえる。

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リゼルの原型となったアナハイム・エレクトロニクス社の先進技術実証機

 「機動戦士ガンダムUC」以前のファースト・ガンダム系作品では、可変機は、主人公が乗る特別な機体であることが多かったが、リゼルは量産型でしかもジム顔であり、ジム好きの中には私のように心動かされる方も少なくないのではなかろうか。

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リゼル起動

 リゼルは、一部の資料で「新兵でも扱える機体」とされているが、巡航形態に変形できる可変機部隊の任務や運用は一般のモビルスーツ部隊とは違うだろうから、新任のパイロットはまず、ジムやジェガン等の一般的な機体の部隊で経験を積み、その中からさらに適性のある者が可変機の訓練課程に選抜されるのではないだろうか。

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巡航形態のリゼル

 松浦まさふみ氏の名作「機動戦士ガンダム ムーンクライシス」には、即応部隊(Quick Reaction Force)の可変機パイロットを「Z(ゼータ)乗り」と呼び、金食い虫の機体に乗るハナモチならない連中として一般機のパイロットから疎まれているという描写がある。エリートパイロットである彼らの中には人を見下す者もいるが、重責を自覚し日々錬磨に心血を注いでいるからこその誇りでもある。そういう誇り高い人たちが頑張っている姿は、現実でも目にすることがある。
1993年頃の作品のため、現在の公式設定と矛盾する部分が多いが、ハードなメカ設定と深い人間ドラマが今も魅力的で、リゼルには、ついついこの「Z乗り」たちを投影してしまうのである。

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加速するリゼル