いよいよ明日から日本では新年度入りとなります。一昔前は、地銀の運用担当者等が、期末で簿価が洗い替えとなり、新年度入り直後はまず売りから入る云々、といった相場観が聞かれましたがどうでしょう。ただ、ファンドマネージャーが強気でも、アセットアロケーションで言えば日本株が上昇した分、日本株が資産に占める割合は高くなっているので、どこかのタイミングでリバランスをするとなると、日本株を売らざるを得ない、という発想はあるように思います。


もっとも、多くの海外投資家はそもそも日本株の比率が高くないと思われ、また、日本株はここにきて大きく上がっていますけれども、米国株もそれなりに上昇しています。日米株式を同金額持っているならまだしも、どうせ日本株はたいして持っていないでしょうから、日本株が米株にオーバーパフォームしたからと言って、日本株のポジション云々を気にするほどではないと思います(おそらく)。したがって、ポジション調整による日本株売りなどはあまり考えなくてもいいのではないでしょうか。それよりも、組み入れ比率引き上げによる買い余力の方がよほど大きいと思います。


 春闘の状況や、日銀の日本経済に対する見立てを見て、日本株に強気となる海外投資家は増えると思います。足元で日経平均はひとまず40,000円の大台を固める動きとなっていますが、売りポジションを増やしている(あるいは降りるに降りられずにいる)投資家も多いだろうと思いますが、チャート的にはここからもう一段高を見ていいと予想しています。一方、日柄的には、先週ちらりと書いた通り、ぼちぼちいいところにきているように思いますので、日経平均が1日で1,000安のような急落をすることがあれば、短期的にはいったん買いは手じまいでいいと予想しています。いずれにしても、4月いっぱいでいったん相場は休むことになるだろうとみています。


4月末以降、決算発表が本格化します。終わった決算はともかく、2024年度に関して、企業がどの程度の予想を出してくるのか。例によって、保守的な予想を出してくる可能性が高いように思う一方、ちょっと細かい分析はしていませんが、アナリストはそれなりに強気の予想をしていることと思います。となると、会社予想が事前の市場予想を下回ることとなり、失望売り、となる可能性があるように思います。このあたり、決算発表でばくちを打とうとするのは個人投資家ぐらいだと思いますので、プロはいったん決算発表前に業種等のポジションを市場並みにそろえに行くと思います。株価が上がる銘柄は、ポートフォリオの中で比率が上がったとしてもとことん持ち続けるという硬派なアクティブなマネジャーもいるとは思いますけれども、おそらく少数派だと思います。ということで、4月末以降は1カ月程度でしょうか、ちょっと方向感が出にくい、場合によっては下落するリズムになるのではないか、と思う次第です。その先は再び買いが入り、年内に3月の高値は抜けると見ています