どんなに良いヘッドでどんなに丁寧に作っても
このシャフトはEPONのパーソナルというマッスルモデルの#3から外したシャフト(ダイナミックゴールドS200)です。
EPONのクラブは出来合いの既製品というのは存在せず、必ずEPON取扱店で誰かのオーダーを請けて作られて初めて世に出ます。
このクラブを初見でみた時にこれを作ったクラフトマンは一所懸命に丁寧に作ろうとしてる、という事は伝わって来ました。
でもシャフトの検品についてはそこまで気を使っていなかった事になります。
そもそも、なんでこんなに反ったシャフトがこのクラフトマンの手に渡って使われることになったのか?
メーカーの出荷時点できちんと検品されて不良としてハネられていれば世に出なかった筈です。
答は、メーカーのお手盛りと言われても仕方のない自社検品基準をクリアし、良品とされたためです。
だから店側とすれば検品基準をクリアした良品を使ってるんだから文句言われる筋合いは無い、という事にも、まぁ、なるっちゃなります。
ゴルフクラブシャフトに工業製品規格は存在せず、そのモデルが初めて世に出る前にR&Aの用具審査さえパスすれば、その後の量産品の検品基準はそのメーカー任せです。
ウチの審査に合格した同じクオリティをウチが逐一見てないからって落として販売することはメーカーとして顧客の信頼を失う恥ずかしい行為でしょ?
という理念に基づきます。
だから、そんなん顧客(シロウト)には分からへんから別に恥ずかしないよ、と思うなら何でもありです。
(注:このシャフトのメーカーがそう考えたと言ってる訳ではありません)
このクラブを持ち込まれた当店の顧客様は同じシャフトのマッスルバックを#4からご使用中で、
「4番打ってこの3番打ったらなんか違って打ちにくいんよ」
とのこと。そりゃこのシャフトに入ってればそーでしょうね。
もし、この記事を読まれたクラフトマンさんで今までは入荷したシャフトの検品してなかったわ、という方がおられましたら、ご参考になれば貴兄にとっても貴兄の顧客様にとっても良きかなと存じます。
怖いのはこのシャフトをピンピンの最良品#1から最悪の#100まで並べたときに、動画のクオリティは決して90番目以降ではないという事実です。