シャフト選びってどうやって? | クラブ職人の徒然草~2

シャフト選びってどうやって?

ゴルフクラブはシャフトが命。

いつもお客様に申し上げることです。


俺は先調子がええねん。俺は中元調子くらいがええわ。

シャフトのしなり性質を端的に表現するこれらの言葉で自分自身の好みを言われる方が多いように思います。



この「調子」ってどうやって決めているのか。

シャフトを両端から圧をかけて一定量たわませたとき、弓状になったシャフトの頂点が全長に対して先端から何%の位置にあるか、なんです。

頂点が先端寄りにあるほど先調子、手元寄りにあるほど元調子ということになります。

この先調子と元調子で先端からの長さ比率は実はせいぜい5%。

46”(1168mm)のドライバー用で言えば最大でも58mmしか違わないことになります。


単純にたわませたときの頂点の位置の比率だけですから全体的に特にどこを締めてどこを緩めたわけではない中調子も先端側と手元側を締めて中間を緩めた中調子も単純に「中調子」としか表示されません。

この2本のシャフトが実際に振っても同じフィーリング、同じタイミングでしょうか・・・?


例えば

スピーダーエボリューション661Sのカタログスペック
47.0”、66g、Tr3.7、先中調子

白いモトーレスピーダー661S
47.0”、67.5g、Tr3.2、先中調子

重量の1.5g差、トルクの0.2度が製品個体誤差範囲内の数値と見ればこの2本どっちでも良いでしょうか。

実際にクラブに組めばはっきりフィーリングとタイミングに違いがあります。



シャフトカタログを見るとそのシャフトを語るプロフィールは

メーカー名、製品長、重量、トルク、調子(キックポイント)、TIP径、BUTT径

くらいのものです。


東京大学卒、身長175cm、体重70kg、身体柔軟、中肉中背体型

これでこの人のプロフィール、人格、性質、内容が語りつくせるでしょうか。これだけでこの人物を企業が採用するでしょうか。それではまるでくじ引きです。


実際に採用のために企業は何をするでしょう。

筆記試験で基本的な知識力、学習力の見定めをし、その企業の意思決定に関わる人物が数回にわたって面接試験をします。


シャフト選びも同じです。

基本的な重さ、硬さという条件で候補を絞り込んで、それが実際に適切なスペックのクラブになった物を数回実打テストをして決める。

これしかないと当工房では考えています。

シャフト選びは貴方という企業にとって適切な一人を採用するようなもので、決して安価ではない費用を伴います。


1本4万円のくじ引きは引かないでしょう。


お互いに時間と労力をしっかり掛けないと貴方にとって本当に良いクラブはお作りできません。