先日来店されたお客様ですが、
「バランスは0.1刻みで合わせました」
「ロフト、ライも0.1度単位で調整しました」
でも、Fittingはしてませんという方でした。
私:「ではバランスはどのように合わせたんですか」とお聞きすると、
お客様:「えっ」
私:「何かを基準にしたと思うんですが、例えばすごく簡単にですが、C5とD5を打ったら、C5の方が内容のいいスイングができ、飛距離も伸びたのでC5にしただとか」
お客様:「」
お客様:「ただD1.7になっただけだと思います」
私:「ではなぜそのライ角になったんですか」
お客様:「アドレスをした時に、トゥ側に少し隙間があくぐらいです」
私:「それってインパクトと違うと思いませんか」
お客様:「確かに、そうですね」
私:「そのロフトは」
お客様;「カタログ数値に合わせました」
私:「今から、Fittingしていくとわかると思いますが、スイングによって、少しづつですが変わるはずです。ヘッドスピードの遅い人は、インパクトでの衝撃が少なくなるので、ロフトが立ってくると、スピン量が少なくなります。するとボールは上がっていかないので、増やさないといけないと思います。また、その逆も考えられ、色々な選択肢が含まれてきます」
「なので、打ってみて色々な数値を見ながら、ロフトを寝かす、立てる、ピッチを少なくする、多くする、など工夫していかないといけません」
お客様:「なるほど」
いざFittingが始まり、実際に体感していただくと、ご理解いただけたようでした。
クラブを細かい数値で、こだわりを持って作りました。
となっても、その人その人でそれぞれ違うんです。
それを合わさないで作ったとしても、クラブの数値は完璧でも、その方に合った完璧なクラブかというとそうではないと思います。
バランス、ロフト、ライをコンマ単位で、スパインは完璧に、異物は入っていません、すべて数値は完璧です。
それはクラブは完璧なだけです。
あなたにとっての完璧ではありません。
なぜなら、あなた自身をFittingして作製したクラブではないからです。