私が20歳のころ、六本木のホテルでアルバイトをしておりました。

 

当時のマネージャーの方が30台の若さで癌でなくなりました。バイトが終わって、先輩とご自宅にお伺いしました。お葬式が終わり、みんなで軽く食事をすることになりました。その時に、亡くなられたマネージャーの元上司だった某ホテルの支配人にテーブルで怒られたことを今でも覚えております。少し長くなりますが、若い世代の皆様にも、ぜひ、このエピソードを読んでいただきたいと思います。

 

確か、お寿司の出前をとって、みんなでいただこうという時だったと思います。ビールはあったのですが、コップがありませんでした。そこで、先輩と私が「コップをもってきましょうか?」と声をそろえて言った時です。

 

(支配人)「馬鹿者!」と支配人が私たち二人を怒鳴りました。

 

先輩と私は、何が起こったか全くわかりませんでした。

 

(支配人)「コップをもってきましょうか?と言っている暇があったら、コップをもってこい!」

 

サービス業のプロである社会人から怒られた初めての言葉だったと記憶しております。

 

40代になって、私もマネージャや社長というお仕事をして、いろいろな部下をもつようになりました。

 

私もそうでしたが、自分の仕事をどのように上司に評価されているのか、そしてそれがお給与に見合っていることばかり気にしていた時期があります。しかし、自分がトップになって思うことは、本当に仕事ができる人は、人に気づかれないところで仕事をしております。おそらく、名役者なんかもそうでないでしょうか?脇役がめだっていては、視聴者はヒロインが観たいのに、脇役が目立っていたらがっかりしてしまいます。同じように、多くの人は、見たいものを見たいのであって、別にあなたのパフォーマンスを見たいのではないという現実があります。

 

この世の中で、本当に活躍している人は、テレビやYouTuberなどではなく、実は無名の多くの人々なのです。なんの評価もされていないかもしれない、『自分が自然にやっている活動が社会活動や仕事となっている営み』が本来の仕事なのです。

 

仕事と稼ぐことは必ずしも一致しません。デイトレードや個人投資家として稼ぐこともできますが、私が考える仕事とは少し違います。

 

Z世代のこれから社会人になる方や、社会人になってもしっくりこない方々に、私なりにメッセージを送りたいとブログをはじめました。稼ぐことについては、いろいろと目を引くゴミのような情報に溢れておりますが、それは時の運が決めることであり、本来は仕事という営みを充実することで、人は生きがいを感じる生き物だと思います。

 

なかなか、本当の情報を発信しずらい世の中ですが、私なりにできる限り生の本質的な情報を発信してゆきたいと考えております。

 

よろしくお願いします。