台風が近づいている日曜、総選挙の日ですね。

投票は済まされましたか?

 

さて、雨が降るたびに日に日に寒くなって

いくような気がしますが、秋の深まりを

感じますね。

 

秋というと、切なくなる季節・・・・

 

そんな感傷に浸りやすいのですが、

秋にふさわしい曲を探してみました。

 

その中のひとつが、タイトル名にあるように、

シューベルトの歌曲集『白鳥の歌』からの

4番セレナーデです。

 

シューベルトはご存知のようにオーストリア生まれの

音楽家で、何百もの歌曲を作ってきました。

 

他にも交響曲、ピアノ曲、弦楽協奏曲など、

モーツァルトばりのジャンルを問わない

多くの楽曲、歌曲を生み出した天才作曲家でもあります。

 

享年31歳という短い人生も、モーツァルトとの共通点

ですし、同じオーストリア生まれの天才として

後世に名を残しました。

 

しかし、モーツァルトと違うのは、思索にふける時間が

長かったのではなかろうかという点です。

 

もちろん、即興曲のようなひらめきで生み出す曲も

世に出している彼なんですが、自分の生い立ちや

悲運にも強く思いを馳せ、自然情景と嚙み合わせながら

曲作りをしている姿が思い浮かびます。

 

彼は、母から生まれた12番目の末っ子、実は幼少の頃、

兄弟姉妹の死を何度も経験しているのです。

 

確か、小さい頃、7人か8人亡くなっていると記憶してます。

 

おにいちゃんやおねえちゃんの命って、こんなに儚いの?

 

なんて感じ、悲しみにさいなまれていたのではないでしょうか?

 

自分の力ではどうにもならないことがある、と身を持って

知らされてきたわけで、この無常感が、後に偉大なる

芸術作品を創るエネルギーとなったのは否定しようのない

現実だと感じました。

 

『なぜ?』を繰り返し自問していた?

 

たまたま幼少の頃から始めていた音楽の才能があった彼は、

ものすごいエネルギーを発揮して、切ない思いを

作曲にぶつけてきたのではないでしょうか?

 

私が今回見つけたセレナーデは、その中のほんの

1曲ですが、実に切なくなるメロディです。

 

彼の人生に対する達観や諦観が込められている

感じがとても漂います。

 

また、歌曲集の歌詞をみるにつけ、ものすごく

繊細な自然観察と、それにはまるミュラーなどの

ロマン派詩人の詩を選び抜いて歌曲にしている

ようです。

 

秋のひととき、シューベルトの音楽で

物思いにふけるのもいいかもしれません。

 

秋のシーズンに合う曲が多いですから。