20代の頃の話。




ある企業で


人生で初めて部下を持つ立場になった。







すごく不安だった。




自分のことで精一杯なのに




部下を持つという現実は私にとって


プレッシャー以外の何物でもなかった。





認められたこと


出世したこと


肩書きが付くことは素直に嬉しかったが





それ以上に不安の方がずっと大きかった。






そんな頃に出会った一冊の本。












「おごるな上司!」




ロッキード事件の担当検事だった堀田力氏の大ベストセラーだ。









新米上司だった私にとって



何より衝撃的な言葉が。








「自分の評価は3割増し」








自己評価と



他人から受ける評価には





常に3割のギャップがあると。










その言葉を見たときのファーストインプレッションは





とにかく衝撃的だった。









自信と過信は別物。





言葉では理解していても


頭ではわかっていても






それを自覚していなかったことに気付いた。








20代半ばの若造が


ちょっと肩書きが付いたぐらいで




3人の部下を持ったぐらいで




急に上司になれるわけじゃない。









すっかり上司になった気分で居た自分に気付いた。








不安は



つまりは過信だった。







すっかり3割増ししていた。



自分を。









不安になれるほどの実力などないのに。



そんな経験はまだまだ積んですらいないのに。










肩書きが付いたことで







やっと



やっと挑戦権を貰っただけ。








その後の企業人としての


社会人としての挑戦権を。









下から突き上げられ


上からは叩かれて





板ばさみの苦しみを乗り越え


度重なる挫折を乗り越え





ようやく本物の上司になれる。







まだやってもいないことに



不安になること自体







過信であり




驕りだ。












ゴルファーにも肩書きがある。




ハンディキャップだ。







ハンディキャップがあることで


その人の実力を正しく把握できる。




ハンディキャップがなければ


月例レベルの小さい競技にすら参加できない。





クラブ内の競技であろうが


都道府県アマやパブ選などのスクラッチ競技であろうが





すべてはハンディキャップの取得が参加の最低条件。








ハンディキャップは


すべてのゴルファーが取得しなければならないもの。






その肩書きが



クラブごとに基準がある使用ティ制限の目安となる。





その肩書きに応じて


プレーできるティが決まる。







私のホームの


バックティ使用制限は1組60。





つまり15以下の実力がない奴はバックティなど10年早いという基準。





もちろんそれはビジターに対する基準だ。








女性のレギュラーティ使用について


それぞれに持論があるだろう。






100叩く女性が


レギュラーティでプレーするなんて





それこそ10年早い。







しかし



ゴルフ場の殆どは


赤ティからのコースレートなど所有していない。




コースレートのないティからでは


ハンディキャップすら取得できない。






女性がレギュラーティからプレーできる資格があるとすれば





ハンディキャップを取得しているか


ハンディキャップ取得を目的としてプレーする人。






スコアを



実力を基準にしてはいけないと思っている。








ハンデを取得している人。


取得をしようとしている人。







それが


女性がレギュラーティでプレーできる肩書きだと私は思っている。







もちろんそんなルールを持つコースなど聞いた事がないが(笑





指導者としての私だけの基準だ。


勘違いしないように。










ハンディキャップ取得は



すべてのゴルファーの義務。







その肩書きが






自分を3割増ししないための



くさびとなる。









30の人は



102でプレーすれば十分。







25の人は


97で実力通り。





20の人は92が実力で





15の人は87だ。






女性のレギュラーティなら+5でいい。








25の女性なら



97+5=102が実力。









男性と女性ではコースレートが違うから。









コースによって難易度は異なるし


天候やコンディションでもスコアは大きく変わるもの。





全米オープンはご覧の通りで




アンダーバーを出すのに


世界のトッププロ達が四苦八苦。






あれもゴルフ。







なので



単に平均値だけが実力を計る目安じゃない。






でも


そんなものをいちいち計算していたら面倒だし(笑








ざっくりでいい。




いいんだ。








ハンディキャップそのものが



ただの目安なんだから。









ハンデを取得していない人にはできないこと。





平均スコアは


実力を計る目安にはならない。





コースによって難易度が全然違うのだから。







レート69の優しいティやコースと


レート73の難しいティやコースを





スコアだけで同じ基準にはしてはいけない。








男女差も当然ある。






女性と同じティからプレーして


同じスコアだったら







男性であるあなたは負け。





引き分けじゃないのだ。













過去に書いたことのおさらいだけど(笑




















前置きはこれくらいにしてw

















なげーよ!




と思った人は











どうぞ遠慮なく他のブログへ(笑













自分の評価は3割増し。







ネガティブちゃんでも


ポジティブ野郎も







実はみな




3割増している。









だいたい









自分はへたれだと言う人ほど



実は自分に自信を持っている












私は思っている。









保険をかけているだけだ。



他人の評価に対して。







ずるがしこいというか



根性が座っているというか。









せこいというか(笑










自分をへたれ呼ばわりする人は


自分はびびりだと言っている人は








私の知る限り




相当な自信家で過信家だ。













本物のへたれは









へたれに見せないように必死だから。



認めようとしないから。










自分が弱いことをよく知っているから




虚勢を張りたがる。










弱い犬ほどよく吼える。









自分を良く見せたがる奴は



弱い男に多い(笑

















虚勢や虚飾こそ




その3割分。











自分で膨らませたその3割分こそが


挫折の原因だと私は考えている。







実力通りのスコアを撃沈したと言う


そんな「考え方」に成長を妨げる大きな要因があると







私は思っている。









ハンディキャップすら取得していない人には



撃沈もくそもない。









実力を把握できるための


客観的なデータがない人は







今日のスコアは


良かった悪かったという資格すらないのだ。









自分の実力を


あなたは正しく言えますか?










平均スコアなんて実力じゃありませんよ?



前回のスコアなんて何の基準にもならないのですよ?










メンタル強化の基準は






常に




常に






自己の実力を正しく把握することからスタートする。











アベレージゴルファーたる理由のひとつは


毎回のスコアがすべてだから。





常に毎回の結果だけが評価の値であり


自己評価の基準であり





それがすべて。









そんな部分こそ


過信の原因であり慢心の温床。







今日は良かった悪かったは




常に基準があってこそ。









必死で理論を学び



一流の道具を揃え



コースに出る時だけ必死に練習し



ナビを買い



ホールレイアウトを必死で覚え



事前の準備を万端にして









・・・








そんなものは努力とは呼ばない。








誰でもできる




誰もがやる







ごく当たり前の「準備」に過ぎない。









遠足の前夜に



お菓子をリュックに詰めている行為となんら変わりない。










ハンディキャップを取得していない


典型的なアベレージゴルファーの行動だ。





それを努力と勘違いしているから


上手くなれないことにまったく気づけない。








努力は




そんな簡単なものでも


生易しいものでもない。









目的は常に


その日その時のスコアだけ。




何の課題もなく


1年後の自分すら考えない




行き当たりばったりアベレージ。












本気で上手くなりたいのなら





理論やレッスンや道具に依存する前に





そんなものにお金をつぎ込む前に












メンバーになりなさい。











それができないなら友の会でもなんでもいい。





入会して


ハンディキャップを取得し





競技に参加しよう。








あなたの知らない大事な大事な部分は



あなたに絶対的に不足しているものは











そこで学べるから。











家族や恋人



友人知人



仕事つながり



ブロガー同士







そんな身内ゴルフばかりの人が


上手くなれるわけがない。






甘アマゴルフだ。






楽しいゴルフはすればいい。


所詮は趣味の域なのだから。







でも



そんなゴルフでメンタルは育まれることなどない。







初心者レベル程度のメンタルだけだ。



そこで鍛えられるのは。











ゴルフはメンタル。







その言葉は



競技に参加することで心の底から実感できるだろう。







知らない人と


自分が審判となって


同伴者のマーカーとなり


責任を負い


正しいルールをしっかり学び、覚え






誰にも頼れない


甘えられない





気軽に会話することすらままならない


ピリピリとした厳しい環境の中で競うことで




自分の実力を正しく認識できるから。









自分が弱いこと



自分を過信していたこと







嫌と言うほど感じるから。







ハンディキャップも取得していない人が言うメンタルなんて


他人と競い合った経験もない人のメンタルなんて







メンタルと呼べるレベルのものではない。








もっともっとでっかいものに気付いた時




今まで自分がメンタルだと思っていたものが


実はとてもちっぽけなものだったことに気付ける。








それを知った時







1mにビビっている場合じゃないと思えるようになり


1番ティで緊張している場合じゃないと思えるようになり


出だし3ホールでメロメロになっている場合じゃないと気付き


池を谷をOBを恐れている場合じゃないと思え








ようやく






本物の努力がスタートする。



メンタルの鍛練がスタートする。





少し強くなれる。










3割増ししていた自分に気付けた時


毎回のスコアにいちいち一喜一憂しなくなる。





撃沈だと思っていたスコアは


実は自分の実力通りだったことに気付ける。








シングルを夢見るゴルファーは多いし



シングルに憧れる人も多いが








シングルになればわかる。









それは目安であって


競技に出るためのただの資格であって









そんな数字は何の看板にもならないことを。










そんなにいいもんじゃありませんよ(笑










上手くなればなるほど



下手な自分に気付ける。






嫌になるほど。











下手や奴ほど過信している。










万年アベレージが



知らない世界は






そんなに夢の様な場所じゃない。









きついですよ。




実力が上がれば上がるほど。










出世すればするほど



権力と金を手に入れられると思ったら大間違い。







それと同じだ。








肩書きが



大きくなればなるほど重い責任を負わされ







与えられる課題も大きくなる。







現場で走り回っている方が



ずっと楽しいし気楽だと気付く。









能力と人望と



強さと努力を求められる。







判断力


決断力


実行力を常に求められる。






上に行けば行くほど。















ゴルフを人生に例える人は多いが




本当にそうだと知っている人は実は少ない。









ハンデもなく



競技にも参加したことのないアベレージレベルで








それを言える資格は無い。









甘アマゴルフで





メンタルが鍛えられることなど絶対にありえないし



ひとりでメンタルを鍛えることなど不可能なこと。









基礎や技術の習得は必須だけど



基礎や技術がスコアを決めるわけじゃない。







あなたはそれを知っているでしょ?









ゴルフはやっぱりメンタルだと言っているのだから。









仰るとおりです。









だったら




まずはそこをやりましょう。










メンタルを強くしたいなら





まずは肩書きを持ちなさい。











20代の若造に肩書きを持たせることで責任と努力を学ばせる。




そんな会社の目的を知らない私は




それが企業人としての


社会人としての挑戦権であることすらわからなかったが





私を引き上げてくれた上司はちゃんとそれを知っていて







自分が歩んだ道の



第一歩を用意してくれた。












立場や環境が人を育てる。













それはゴルフも同じこと。









あなたも社会人なら


それくらいのことは学んできただろう。









ならば




それをゴルフに利用しよう。











同じなんでしょ?




ゴルフも人生も。














まずは肩書きを。



私がここで用意してあげます。










メンバーシップになりましょう。








安いコースでもいいし


パブリックコースでも十分。






ハンディキャップを取得して


月例レベルの小さな小さな世界から足を踏み入れて下さい。







使用ティの価値観や



競技で切磋琢磨されているゴルファー達のメンタルや



一打にかける情熱や







最後まで諦めないメンタルも



高い技術も必要な飛距離も







全部そこで教わることができるから。











甘過ぎた自分に気付けるから。











そこは




あなたの周りの甘アマゴルファーではなく


目的と志を持ったゴルファーの集まりだから。







意識の差を感じられるから。




努力の差を見せ付けられるから。











ハンディキャップの取得と競技への参加は











インサイドゴルフの土台。










メンタルを鍛えるとはそういうこと。











他に手段はありません。



きっぱりとお伝えしておきます。







あなたに足りないものは



常にあなたが知らないもの。







あなたが知っていることはすべて



あなたのレベルなら誰でも知っていること。











スイングを作れば上手くなれるという


いい道具を揃えればいいスコアが出せるという









過信や慢心は








肩書きを持つことで解消できる。













間違っていた自分に気付ける。



知った風なことを言ってきた自分を恥じることができる。









肩書きで




正しい自分の位置を知ることができる。









毎回の結果を楽しみにするだけの



幼稚なアベレージである間は








何年経ってもアベレージだ。









マナーだ理論だと







知りもしない



理解もできていない高い次元ばかりを追い求めないで







そこに自分は遠く及んでいないことに早く気付いて









知識や理屈で


自分を優秀だと他人に見せようとしないで












ゴルフはメンタルだと言うのだから






鍛えよう。


本物のメンタルを学ぼう。












肩書きを持つことで









3割増しを




1割増しぐらいにできれば











アベレージを卒業できると




私は確信しています。










そうやって育てた人達はちゃんと



アベレージを卒業してきたから。











コツコツ練習するだけじゃ



ゴルフは成長できません。








必ず



限界が来る。







コツコツ努力することは



必須条件のひとつに過ぎない。











メンタルなんでしょ?





ゴルフは。













だったら



まず















そこからじゃないの?