昨日はラウンドレッスンで


顔が日焼けして真っ赤になりました(笑




”鉄は熱いうちに打て!”というご指導を頂きましたので(笑


お弟子さんと共にそのまま練習場へ。





体調の関係で、それは滅多にできないことですが


昨日はアプローチの動画も撮りたかったので頑張りました( ̄^ ̄)v





ラウンドの中で


前上がりのアプローチで引っ掛けてしまったお弟子さん。




距離は50Yぐらいだったかな。


やや深めの

右からの傾斜のラフ。


ピンは縦長グリーンの奥、エッジから20Y以上あった。


手前にはハザードもなく砲台でもない平ら。




前がかなり上がっていたので結構な横振りになるライ。




SW(56度)を手にして振った打球は


絶対に打ってはいけない左へ。




右へのミスは許される右から左への傾斜ホール。



つまり


左へ外すと



下へ転がる。




次は高い高い砲台のアプローチ。




もちろん黙って見ていましたw


やると思って見ていました(笑






私は



”ミスをしてもらって”


”痛い目に遇ってもらって”



プレーが終わってから、帰りの車の中で反省会をします。





プレー終了後


自分でホールバイホールを思い出す癖を付けてもらうために。





「今日のラウンドを振り返りましょう」



からいつもスタートします。






彼はそのホールを真っ先に挙げました。


なんたって左下からグリーンに乗せるまで3打を費やしましたから(笑





ロングホールの3打目でした。



ドライバー、セカンドと無難に乗り越えましたが


3打目のライは右からの傾斜のラフ。



つま先上がりのライから残り50Y。


8(トリ)になってしまったことをしきりに後悔していた。




「何が原因ですか?」と聞いてみた。



彼の判断は・・・



「セカンドでスライスしてしまい、右傾斜に残ってしまったことと・・・


前が上がっているのにピンを狙ってしまった」




間違いではありませんが正解でもありません(笑





セカンドは仕方ありません。


確かに平らな場所に打てればそんなミスもなかったでしょう。



でも


それを言ったらもうキリがない(笑


それはそれで受け入れ、またFWの練習をするだけの話。





更に聞いてみました。


「なぜ、ピンを狙っちゃいけないのですか?」




お弟子さん「パーを取りたいという考えばかりで、前が上がっているから左へ飛びやすいということを忘れていました」



確かに取りたかったと思う。



前半から調子が良かった。


せめてボギーで上がれば80台も見えていた。





また聞いてみた。


「なぜ、前が上がっていると左へ飛びやすいのですか?」





・・・






お弟子さん「そう聞いています」



答えになっていませんね(笑





意外と知らない人が多い。


なぜ”つま先上がりは左へ行きやすい”のかという理由。





ふたつあります。





前から書いていますが


ボールは振った方に飛びます。




横振りになればなるほど左へ振ることになります。


前が上がると普段より横振りになる。



なので左へ打ち出しやすいライなのです。





もうひとつは


ライ角。



ゴルフクラブにはすべてライ角というものがあります。


構えたときにできるシャフトと地面との角度を指します。



ブログ・ゴルフ部 ~修羅の道~


長さやロフト角、ヘッドの形状などに応じて、各メーカーが物理的にベストだと思うライ角をつけて製造しています。



男性用と女性用でも身長差を加味して変えています。


シャフトと同様、身長差にも大きく影響するクラブの構造です。




つま先上がりのライは、自然とアップライト(トゥが上がる)になります。


これはライ角が大きくなるのと同じこと。




トゥ側が上がる、つまり、ライ角が大きくなるとボールは左へ飛びやすくなる特性がクラブにはあります。





ブログ・ゴルフ部 ~修羅の道~



以前ご紹介した”手首の角度”は、このライ角にも大きく影響します。意識しすぎると左へ引っ掛けるのはこのせいです。



この影響は


ロフトが寝れば寝るほど(ショートアイアンやウェッジ)影響が大きくなる。




つまり


”SWでつま先上がり”というのは



嫌でも左へ行ってしまいますよ~!




という組み合わせなのです(笑





更に・・・



ラフ。




芝がヘッドに絡みつき


フェースがかぶりやすい状況。





ぜーんぶ


左・左・左・・・




な条件が揃ってしまったわけです。






だからといって


右へ狙えばいいか?




そんな単純でもありません。



だいたい、どれくらい左へ飛ぶか想像もできないような経験がないゴルファーに、単に右へ向けというのも無理がある話。





更に


アドレスだけ右へ狙ったからといって

それでもアウトサイドインでフェースがかぶっちゃえば



結果は同じ。





この


つま先上がりのラフのアプローチやショットは

結構人によって色々な打ち方があります。



レッスンのDVDを見ても


テレビなどでよくやるワンポイントなどを見ても




バラバラ(笑



どれが絶対なんて言い切れませんw








お弟子さんにそれを説明すると



「そこまで左へ行き易いとは想像もしていませんでした・・・」






ここなんです。


大事なことは。





知識がないと


そこまで左へ行くという心の準備をしません。




ただ単に「”前が上がっているから左へ飛ぶ”んだったよな・・・」



と想像して右を向くのと




振る方向やライ角、ラフによる芝の絡み具合などをイメージして


引っ掛けないよう準備するのとでは





天と地の差ぐらい結果に違いが出ます。







オープンスタンスにしてフェースを開き


カット気味に打てという人もいます。





フェースを返さずフォローを高く(左へ振りにくくする為)取るように


と指導される方々もいます。





単純に右を向いて引っ掛けないように打て!


なんて人も(笑






どれも


それなりの経験なくしてはできない事ですよね。。。





もちろん経験は必要でしょう。


でもそれだけじゃ指導にはならない。






私は


こう指導させて頂きました。




まず


クラブ選択。



SWが一番引っ掛け易いクラブだという説明をしました。



ならば


何もSWを持つ必要がない状況なら



ロフトの立ったクラブを使えば、それだけで引っ掛ける確率がグンと減る。




手前は花道でピンはかなり奥。


砲台でもない。




球を上げる必要などまったくない状況。


9IでもPWでも十分寄せられます。




と。





”グリーン周りはAWかSW”



という固定観念に支配されていることって


上手くなれない原因のひとつではないのでしょうか?




プロ並に練習し、プロ並に上手けりゃ上げて止められるでしょうが。。。





というより・・・



練習もろくにしてないのに


難易度が高い打ち方なのに


上げて寄せようとする、その考えが上達を妨げている





と言った方が正しいでしょう。





ましてや難しいライから・・・


万に一つも寄らない確立を自ら選んで、スコアがまとまるはずもありません。








彼は


「9Iを持ってもいいんですか?」だって(笑




ゴルフに


アプローチで9Iを使ってはいけないなんてルールはありませんw




上達しない人の”常識”の半分は・・・


非常識だと思っています。




道具で飛ばそうとしたり


頭で上手くなろうとしたり





本当にそれが出来るなら


プロ達は体を鍛えたり、必死で練習したりしないのにね。




青木功プロの名言



”ゴルフはゴロフ”



アベレージゴルファーの鉄則だと私も思っています。






そして


もうひとつ。




アマチュアの得意な


”左肘を引いて”打つこと。




フルショットではこれを矯正するのに四苦八苦している人が多いですね。


とっても格好悪いフィニッシュになっちゃうと(笑




アプローチに限っては大事な技術です。




左肘を抜く とも表現します。




スライスの元凶ですが


引っ掛け防止にもなります。




アーム・ローテーションを抑える効果があると同時に、その分球は捕まりません。




なので


引っ掛けたくない状況ではこれが効果的。





得意ででしょう。


これなら(笑






当然、9IとSWとは球の上がり方もランの距離も変わるので


落とし所をいつもより手前にしなければなりません。




でも


特別な事はしなくていい。




距離感は同じ。


落とし場所とクラブが変わっただけのこと。

あとはロフトが適当に仕事してくれます。



それでも左へ行きそうなライなので

グリーンの右端を狙ってアドレスすればいい。


そのまま真っ直ぐ飛んでしまい、右へ外しても十分パーが取れる状況なんだから。





この選択しかない



とは思いません。



これが一番正しいとも思っていません。





経験を積み


技術を重ね





もっともっと精度の高い打ち方を得られるなら



それが一番正しいのでしょう。





でも





知識もなく


練習もままならず


経験も人並みなら






これが一番”安全”かなぁと思っています。





攻めるばかりがゴルフじゃない。




スコアを崩しそうな状況の中でもきっちり守れることが


冷静に状況判断を下せることが





とても大事です。






ホームランバッターも必要ですが


優秀なピッチャーもいなきゃ勝てない。




エース・ストライカーも欠かせませんが


頑強なディフェンス陣と


ゴール・キーパーも居なきゃ勝てません。






守ってこそ攻められる。



攻めるからこそ守りが大事。





たとえ


2打で500Y打てても



わずか50Yから


6打も打ってしまうのがゴルフ。







つま先上がりで深いラフ


たとえ残り50Yであっても




決して”攻めるべき状況”ではありません。




上級者やプロなら


なんなくこなす状況ですが




100が切れない人にとっては


かなり難易度の高い状況です。





こういうホールは必ず


左にワナを張ります。





セカンドで、右へ安全に逃げるのはいいけど



その次、大丈夫?





みたいな問いかけを設計者は常にしてきます(笑





そんな知識も覚えておいて下さい。







ということで


そんな話をしながら練習場へ。






極端なつま先上がりのライやラフは用意できませんが・・・




9Iのアプローチは経験させてあげられる。




「50Yの旗を狙って9Iで打って下さい」



と言うと




弟子「え・・・どうやって打てばいいんですか?」だって(笑




普段練習している通りでいいんです。


SWやAWでいつもやっていらっしゃるでしょ?




弟子「でも・・・これじゃ飛んじゃいます・・・」




ごちゃごちゃ言い訳しないでとりあえず打ちなさい!(怒






なんて言い方はしませんがw


心の中はこんなでした(笑






クラブが変わると


アプローチができない人、かなり多いです。





普段から、色んなクラブでアプローチの練習をしましょう。





2、3発打って


距離感を掴んだようで(そりゃそうだ。90台で回れるんだからw




「へぇ~!」



「ほぉ~っ!」




楽しそうでした(爆






ついでに



5I



4U(23°)で




15Yのアプローチもやってもらいました。





タイガーは


3Wでアプローチすることもあります。




世界一の実力者ですら


安全なクラブを選ぶ状況がある。





私も

どうしようもないくらい難しい時は5Wを持って転がします。


乗れば御の字みたいな状況の時は。





普段から


ちょこちょこと



お遊び感覚でそんな練習をしていれば




楽しいだけでなく


実戦でも”ここぞ”というとき役立ちます。






反省だけならサルでもできます。





何をどうすればいいのか


という知識も



今は便利な時代になり



ネットで検索すればあれこれ出てきます。






ただただ


やっちゃったなぁ・・・



で終わらせるか





次に繋げる練習をするかは






自分次第です。







まだ


顔が赤くて痛いですが・・・w







熱いうちに打っといたので




きっと鉄は少しだけ強くなったことでしょう(笑







余談ですが



つま先上がりになると



フェースが開いてしまい右へミスする




という人も実は多いのです。






機会があればまた


そんな記事も書いてみようと思います。