ヴァーミリアンは前走・ＪＢＣクラシックを連覇し、史上最多のＧⅠ８勝目をマーク。着差は僅かでしたが内容は完勝。もう７歳の秋ですが、衰えは感じられない。昨年のこのレースは３着でしたが、道中で接触してしまい位置取りが悪くなってしまったもの。それでもアタマ、クビ差。スムーズならもっとやれるはずだし、今年は主戦である武豊騎手が騎乗するだけにコース替わりは問題ない。中間の調整も順調だけにいい状態で臨めそう。当然、勝ち負けになるはず。
エスポワールシチーはＧⅠ２連勝中。年頭のフェブラリーＳでは0.2秒離されたサクセスブロッケンを前走の南部杯では４馬身突き放した。１４㌔増の馬体もほとんど成長分。地力強化の後がくっきりと窺える。その後は、ここに目標を定めて調整。攻めの気配から状態の良さが感じられる。距離延長は心配いらないし、コース経験もある。課題らしい課題は見当たらないだけに、ここでも勝ち負けできる力はある。
ワンダーアキュートは目下３連勝中。デビュー以来、ほぼ月１走の間隔でコンスタントに使われてきましたが、この中間もしっかり乗り込まれており、疲れどころか益々調子を上げている感すらある。６勝中３勝がこの阪神。コース替わりは間違いなく好材料だし、輸送減りするタイプだけに、輸送時間が短くなるのも魅力。レベルの高さを見せ付けている３歳馬の中でも筆頭格。ここでもチャンスはもちろんある。
シルクメビウスは今年のユニコーンＳの勝ち馬。ジャパンダートダービーではワンダーアキュートに1.3秒もの差をつけて先着した。こちらも力は上位。前走はラスト１Ｆを切ってから逃げた２着馬を捉らえると、そこから５馬身千切る圧巻の内容で時計も優秀。これなら一線級の古馬相手でも十分通用しそうだ。どちからといえば軽いダート向きだけにコース替わりがどうかですが注意は必要。
マコトスパルビエロはＪＢＣクラシックでヴァーミリアンとアタマ差。先行力があり、なおかつ終いまでしっかりしているだけに、大崩れはしないタイプ。スパッと切れる脚はないですが、パワー型で渋太く脚を使える。直線に坂があって極端な上がり勝負にならない阪神はピッタリ。出来も高いレベルで維持しているだけに軽視は禁物。
スーニは前走ＪＢＣスプリントでＧⅠ２勝目。３歳馬の中では１番の実績馬。1800㍍では伏竜Ｓで５９㌔を背負いながらも完勝、ハイレベルだったレパードＳでも見せ場十分の２着と距離は守備範囲。ただ、2000㍍のジャパンダートダービーではイレ込んで引っ掛かり２秒近く負けてしまったし、ここ２走が1200㍍と1400㍍。距離が２Ｆ延びるだけに折り合いが最大のカギだろう。
メイショウトウコンは昨年の２着馬。昨年同様、休み明けのＪＢＣクラシックを叩いての臨戦となる。ただ、その昨年のＪＢＣクラシックで0.2秒差だったヴァーミリアンとの差が、今年は1.8秒と大幅に開いた。ちょっと気になりますが、その前走を叩いて出来は上向いている。少なくても前走のような負け方はしないはず。
サクセスブロッケンは今年のフェブラリーＳをレコードで制覇。力は十分。昨年のここは８着でしたが、2000㍍の東京大賞典、2100㍍の川崎記念で③③着。1800㍍も守備範囲。ただ、今秋は南部杯でエスポワールシチーに４馬身差付けられ、武蔵野Ｓも５９㌔を背負っていたとはいえ１０着と物足りない内容。今回は５７㌔ですが、中間の動きからは大幅な良化は窺えなかった。実績は認めても、幾分、割り引きは必要。
ティズウェイは、今春から急上昇。７月の条件戦で前年のベルモントＳ勝ち馬であるダタラを1.3秒千切った。その勢いに乗って前々走から強気にＧⅠに挑んでいる。現状ではまだ力不足は否めないですが、成長期にあるだけに軽視は禁物だろう。
現時点での◎は未定。直前にきてサマーバードが骨折とのニュース。ベルモントＳ馬がどんな走りを見せるのか楽しみだっただけにかなり残念な思い。日本馬の争いだろう。南部杯を快勝後、ＪＢＣを回避してここに待機しているエスポワールシチー、目下圧倒的な強さで３連勝中のワンダーアキュート、ＪＢＣクラシックを３連覇のヴァーミリアンが中心だろう。
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