偽物 | 道化師の幽体離脱

偽物




どこを向いても見え透いた偽物ばかりだ

人の望むものなんて偽物の偽物のまた偽物だ

偽物のミサイルはいつ飛んでくるだろう

豚は全員焼かれる

海を越えて自分たちの背中を見てみろ

嫉妬、捏造、おまえは何が欲しいんだ

正義は死に、少しは過ごしやすくなるのか

おまえの口から出る言葉に嘘以外のものがあるのか

そんな破廉恥な欺瞞など

マジックインキで塗り潰してしまえよ

ついでにおれとおまえの顔も

街でゴミを捨てるあいつらの未来も

歯の浮くような善意も

一部の者にだけ緩いルールも

面白くもない下世話な娯楽も

それを有り難がる退屈と契約した民衆

こんなにも無意味なガラクタの歴史

それでも無様に無価値の今にしがみつく団体

しがみつく自分

全部真っ黒に塗り潰してしまえ!

全部粉々になれ!

自分以外の成功を欲しがる奴

鏡ばかり見ている奴

教えてくれよ

永遠を誓った相手を裏切る時の気持ちってどんなもんなんだ

希代の詐欺師のように恍惚としていられる

そんな体臭に気づかない爬虫類も

無恥な猿も

進化を放棄した連中も

強者の叫びに耳を塞ぐ連中も

自分の言葉で話さない奴

豚肉ばっかり食っている奴

年寄りを平気で騙す奴

遠くで笑っている奴

すぐ人の秘密を喋る奴

人の不幸が何よりの娯楽の奴

誰かを恨んで生きている奴

卑怯者よ、代償はお前なんかの命よりも重いことを知れ!

可能性を学べ!

空は今こそ光る

頭上の戦闘機はどこへ爆弾を運ぶんだ

戦争はいつまで人を殺すんだ

人類はいつまで欲しがるんだ

自分を含めた人類はいつまで見ないふりを

痛みを知らず他人の傷を笑う外野

裏切った世界

死ぬことしか考えていない、鏡に映る自分 

血の夕焼けは、無常だ──