2019年の出生数が90万人割れの86万人となり、想定以上のペースで少子化が進行しているといわれている。出産可能な女性数が減少していることもあるが、最も重要な要因は若い世代が結婚できなくなったことにある。今でも結婚している夫婦は平均して2人の子どもを持つことが統計で判明しているが、近年生涯未婚率が急上昇し、婚姻数の減少も減少している。なぜ結婚できないかというと非正規雇用の増加などによる経済格差が広がり、また増税や社会保険料の負担増などもあり実質所得が年々減少し続けているからだ。雇用と婚姻率のデータを見ると所得が高いほど婚姻率が上がり低いほど下がることがはっきりと分かる。
男性の従業上の地位・雇用形態別有配偶率
日本の実質賃金の推移(2015年=100)
子育てにはお金がかかり子育て支援など社会制度を変えることも否定しないが、何より重要なのが若い世代が結婚を断念しないような十分な所得を安定的に確保できるようにすることだ。
私はベーシックインカム(BI)導入が良いと考えている。BIで若い世代の所得が底上げされ結婚が促進され、結婚後に子どもが増えるほど世帯所得が増加していくので、子供を産むインセンティブが働くからだ。