幸熊クエスト Lv.22 「むごい話しだ」
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プチエドの宿屋に滞在中のミッチー盗賊団のもとに、大根先生とにんじん先生がやって来ました。
「やっほ~、おまたせ」
「遅かったじゃないかよ、なにしてたんだ?」
「私たちの夢を叶えてたのよ」
「夢?」
にんじん先生はミッチーたちに説明します。
「私たち、みかん教頭の頭の毛を全部むしり取るのが夢だったの。それを叶えてきたのよ!ついでにむしった後、お茶をそそいできたわ」
「これからはミッチー盗賊団の一員としてこの街を離れるから、昔からの夢を叶えたのよ」
大根先生も嬉しそうです。
「わけわかんねぇ夢だけど、むごい話しだな……」
「ねぇねぇにんじん、教頭のヤツ目が覚めたらどんな顔するかしら。大事な髪の毛が全部なくなって」
「ショックで首でもくくるんじゃない?ア~ッハハハ!」
「ねえ親分」
「なんだジョンソン?」
「怖いっすね」
「……ああ」
「で、これからどうするの?オーブ探しするって言ってたけど」
にんじん先生がミッチーに尋ねます。
「それなんだがよ。ここから一番近いオーブの隠し場所は海の中にある潮騒の洞窟なんだが、俺たちはそこには向かわねぇ。おそらく勇者たちは次にそこに向かうだろうからな」
「なるほど。勇者たちがまだ狙っていないオーブを先に奪って、嫌がらせしようって魂胆っすね!」
「そうだジョンソン!と言うワケで、砂漠を出るぞ~!」
「おお~~!」
つづく
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