青い空と白い入道雲。
ジリジリと照り付ける太陽・・・
ベタすぎる言葉がピッタリの風景だなと思いながら練習の用意を黙々と始める。
暑いなぁ
一日一回だけの食事で何とかお腹の調子をなだめている日が何日続いているのかな
正直もう帰りたい
汗をかく、食事もちょっぴり、手や唇がピリピリ痺れているけれど大丈夫だよね?
宿ではおばちゃんの孫娘と仲良くなって、いつも一緒にいるようになった。
四歳くらいかな?マリ~マリ~と懐いてくれている。
可愛いなぁ、初めてのタイ人の大切なお友達だ
四歳児にタイ語を習い、ジムではトレーナーや選手達に優しくしてもらっていても私は自分の持病の事で頭が一杯になっている。
ほとんど感情が無くなっているのが分かる
ランニングしていても空ばかり見て走っている。
前に後ろに沢山の選手達が走っていて追い抜きざまに私に声をかけてくれる。
やあ!とかもう少し早く~とか冗談まじりに明るい声で。
Sとタイ人の女の子が一緒に走っているのが見えた。
そう言えばSはランニングに私を誘わない。
タイ人の女の子や他のファランの女の子はよく誘っている。
何なんだろう?
何が気にくわないのかな?
と思っても不思議と無感情の自分がいる。
明日は初めて練習が休みの日。
宿の回りには何にも無い。
せっかくパタヤに来ているんだから海にでも行ってみようか?
今日の練習が終わって、宿に帰ったらおばちゃんの娘さんに明日海まで送ってくれるように頼もう。
Sが振り向いて目が合った。