十六巻と読者「左耳に、ないですよね」気がついて、ハッとして私を見る顔。その表情から、予想以上に大事な瞬間だったと、こちらが思い知らされる。「描き忘れじゃないですよ。ご存知の通り、深く繊細に描かれていますから。」放たれた矢は前に進むしかないけれど、あの鳥は地に落ちなかった。時を越えて 読みほどく我が顔に滲む 新たな 生