昨日の海外渡航前の予防接種についての続きです。

 

カナダでは、海外渡航前の予防接種は、予約をすれば最寄りのクリニックやドラッグストアでも接種できますが、わたし達は専門家が対応してくれるばんの行きつけのトラベルクリニックへ予約して訪問しました。

 

トラベルクリニックがオススメな理由は他にもあります。

一般のクリニックにこの季節に行くとたくさんのインフルエンザ重症の方々がいる中で待たされる可能性が多く、予防接種を受けに行って、インフルエンザを移されて帰って来る可能性が高まります。

病み上がりのわたし達には、ハードルが高過ぎです(笑)

 

日本の場合、病院は、個人経営でも一戸建てやビルの1階などにそのクリニックのみが入っていることが多いと思いますが、カナダのクリニックは、たいていの場合、クリニック専用のビルの中の一室で、同じビルにいろいろなクリニックが入っています。

 

今回のトラベルクリニックもお隣は普通のクリニックなので、たくさんの顔色の悪い患者さんが順番待ちをしていました。そんな彼らを横目にお隣の部屋で受付を済ませます。

 

順番待ちをしている人達は、旅行前の予防接種を受けに来ている方達ばかりなので、皆さん健康そうな方ばかり。10分ほどでわたし達の名前が呼ばれました。

 

部屋に入ると、60歳くらいの女医さん。

ばんは、顔馴染みのようで、少しばかり世間話をした後にわたし達の予防接種記録ノートを見せながらアフリカにサファリに行く旨説明しました。

 

この女医さん、とっても早口で仕事もサクサクされる感じの方。

ネットで渡航先別予防接種一覧表をわたし達に見せながら説明を開始します。

 

アフリカサファリに必要だと思われる予防接種

 

○A型肝炎(Hepatitis A)

○B型肝炎(Hepatitis B)

○破傷風(Tetanus)

○狂犬病(Rabies)

 

それに「マラリア(Malaria fever)」と「腸チフス(Typhoid fever)」予防薬

 

「狂犬病」は、イヌやキツネ、アライグマ、コウモリなどの動物に咬まれることによって感染する可能性がありますが、ばん曰く「アフリカサファリで何かの動物に噛まれたら、狂犬病とかいう前に死んでしまう可能性が高いから、これは要らない」(笑)

 

女医さんも笑いながら「確かに」と納得していました。

ただ、洞窟ツアーなどに参加予定の場合は、摂取した方が良いです。

 

最終的にわたしが必要となったのは、以下。

 

○A型肝炎(Hepatitis A)

○B型肝炎(Hepatitis B)

○破傷風(Tetanus)

 

ばんは、破傷風の予防接種は以前受けていたので不必要でした。

破傷風の予防接種の有効期間は10年ほど。

 

そして、女医さんが「50歳以上の女性には他にもオススメの予防接種があるわよ」と説明を開始しました。

 

 

「帯状疱疹」の予防接種。

 

 

数年前に、「帯状疱疹」が「水疱瘡-みずぼうそう(水痘)」を子供の頃に発症した人が年を取って免疫力が弱くなって来た際に再発したものという事実が証明されたようで、アメリカの治験で予防接種を受けた人の90%に効果があったというShingrix(シングリックス)というワクチンの許可がカナダでも2017年の10月に降りて、50歳以上の女性に勧めているとのこと。

 

「帯状疱疹」というと、わたしの記憶では、母の友人達が症状が出て大変だったという話を散々聞いたことがあって、そんな痛いものが自分に訪れたらどうしようと密かに危機感を持っていたので、その場で摂取することに決めました。

 

この予防接種は、免疫力を高める効果も期待できるということなので、最近、めっきり免疫力が低下してアレルギー症状が出たりしているわたしには、渡りに船な予防接種。

 

ただ、料金は高い!

1回約1万4千円ほどで、2回接種しないといけません。

なかなか痛い出費ではありますが、致し方ありません。

 

ちなみに、日本では、まだ認可が降りていないようですが、今年中には可能になるのではないかと思います。

 

Shingrix(シングリックス)ワクチンについては、こちらに詳しく掲載されていますので、興味のある方はどうぞ。

 

さて、最終的に以下の予防接種を受けることになりました。

 

○A型肝炎(Hepatitis A)

○B型肝炎(Hepatitis B)

○破傷風(Tetanus)

○帯状疱疹予防ワクチンShingrix(シングリックス)

 

「A型肝炎」と「B型肝炎」は、1種類の注射を2回接種でよいと言うことで、3本の注射。

 

ドクターの部屋を出て、ナースの部屋で予防接種を受けます。

ちょっと驚きましたが、ナースはアフリカ、ギニアからの移民の女性で、なんだか現地で予防接種を受けているような気分になりました(笑)

 

利き手を聞かれて、3本のうち2本を左腕に。

1本を右腕に打ってもらったのですが、「肝炎」の予防接種を受けたあたりが帰りの道すがら異常な痛みを発し始めて、思わず痛み止めを飲みました〜

確かに、注射の前に「痛くなるから痛み止めを後で飲んだほうが良い」と説明を受けましたが、まさかここまでとは思わず、聞き流していた次第です。

 

この痛み、家に戻った頃、際絶頂で、トイレへ行って下着を上げられないくらいの痛みと言えばどれくらいの激しさだったかお分かりでしょうか?

 

二日間は、左腕を下にして寝ることは不可能でした。

わたしだけかと思いましたが、痛みに強いばんでさえ、なんかの拍子で腕を触ると「痛っ!」と言っていたので、恐らくほとんどの方に出る症状のようです。

同じワクチンを来月もう一度打つのが怖くなりました(笑)

 

下の写真は、日本で予防接種をした際にもらった記録ノート。

 

 

いつ、どの種類のワクチンを接種したか記載してあります。

旅行の際、携帯する必要はありませんが、わたしは念のためにパスポートと一緒に携帯しています。ちなみに「黄熱病」の予防接種を受けた証明書は、旅行時に携帯しないといけないようです。

 

わたし達の周囲には世界中の辺境を旅する人達が結構いて、そういう方達が「マラリア」や「赤痢」にかかった話なんかを聞くと「絶対そんな経験はしたくない」と思いますので、何事も事前の情報収集と予防が大切だなとつくづく思うところです。

 

そうそう、ブラジルに移り住んですぐ、牧場でたくさんのマダニに噛まれた経験がありますが、今思えばマダニを媒体にして感染する「ライム病」にかからずに本当にラッキーだったと思います…。

 

 

その他、カナダの生活日記