歌舞伎、ビッグモーター、日大、ジャニーズ、宝塚と世間を騒がせる事件が

立て続けに起こっている昨今だが、

昨日はそれら関連のうち、三つのニュースに触れ、

其々について思ったこと、感じたことを書いてみる。

 

まず、TBSがジャニーズ問題について、

自社の報道の在り方を第三者の弁護士も入れた調査委員会を作り、

ヒアリングした結果を公表したのを知った。

結果、旧ジャニーズ事務所に対しての過剰な気遣い、忖度、

特別な配慮があった事実が

多々あったことがわかったのだが

自ら調査対象者でもあるTBSホールディングス、

TBS佐々木社長のコメントに感心した。

「この結果を重く受け止めます。猛省しています。

『もはや釈明は通用しない』とも指摘されています。」

上に立つ人間はなかなかマイナス要因の事実と非は認められないものである。

が、佐々木社長は事実は事実として、自社の非を認め、猛省していると。

 

次に、日大の澤田副学長が林理事長をパワハラで提訴したというニュースを聞いた。

申し訳ないが、思わず笑ってしまった。

澤田副学長といえば検察庁で次席検事まで務めた方で御年59歳。

林理事長については説明不要だろう。

小説家の林真理子女史である。

パワハラの内容を知り、また笑ってしまった。

ようやく、澤田副学長は辞任を受け入れたようだが、

よほど辞めたくなかったのだろう。

パワハラ提訴は辞任する代わりの嫌がらせのように感じるほど

内容が子どものケンカ、幼稚なのだ。

この件、大人気ないの一言である。

 

どこもかしこもパワハラで、日大の上層部も宝塚歌劇団レベルだと

林真理子先生の理事長を引き受けてしまった後悔のため息が

聞こえたような気がしていたら

イジメとバワハラに加え、過重労働で追い詰められ

亡くなった有愛きいさんのご遺族のコメントが発表された。

 

そうだろうとは思っていたが、これだけマスコミが騒ぎ、

今や日本人の100人中99人がイジメ、パワハラはあったと思っているのに

まだ歌劇団側はそれを認めないようだ。

ま、中には「宝塚は外部から壊されている」とか言うファンや

マスコミ批判をする劇団所属演出家のような能天気な人たちは別だが

労基が徹底的に調査し、第三者委員会が調べれば

イジメ、パワハラも事実として浮かび上がるだろう。

しかし、労基の是正勧告を平然と無視し、第三者委員会を設置するつもりのない

宝塚歌劇団だから、ご遺族側の心痛を思うと自分まで辛くなる。

 

ご遺族とは真っ向対決の歌劇団側のコメントは毎度お馴染みの

「ご遺族のお気持ちやお考えを真摯に受け止め、誠実に協議していく」

である。

この「真摯に受け取め、誠実に」という言葉を11月半ばから

何回聞いたことだろう。

ここでTBS社長の「猛省している」を思い出し、

真摯に受け止める前に猛省しろと言いたい。

誠実に対応、協議するつもりがあるなら隠ぺいするなと言いたい。

自らの非や罪を認めない謝罪には意味がない。

 

それにしても、恥を知らない、情けない人の多いことよ。

だから、TBS佐々木社長の言葉にむしろ潔さを感じたのだ。

TBSと阪急のコンプライアンスの違いにも驚いた。

日大は企業ではないが、あえて比べれば宝塚レベルだ。

 

一日も早く、亡くなった有愛きいさん、

そしてご遺族の方々の無念が晴れることを願う。