「寂しくて、退屈な人たちへ」というサブタイトルには少し違和感をもったものの、内容をパラパラ見てみると興味のある分野だったので借りてみました。


「自分のために生きていける」ということ―寂しくて、退屈な人たちへ/斎藤 学

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すべて読み終えると納得のいくサブタイトルで、私にとっては共依存と親密性の違いが明確に理解できたことが大きな収穫でした。


筆者の斎藤学氏 は精神科医の医学博士で、嗜癖(依存症)問題を長年研究されているのでたくさんの事例が紹介されていて、内容には説得力があります。


アダルトチルドレン(AC)、過食症・拒食症・ギャンブル・セックス・アルコール中毒などの嗜癖行動や依存症、トラウマはどのようにして起こるのか、幼い頃の家族関係などに焦点を当ててわかりやすく書かれています。そしてどうしたらそれらを乗り越えられるのか、優しくおしえてくれています。


依存症などに苦しんでいる方には癒しの一冊になると思いますキラキラ


全体的に筆者の思いやり、包み込むような大きな温かい愛情が感じられて、さすがだなぁ~と感じました。本を読んでいると、斎藤先生のカウンセリングを受けているような錯覚に陥ります。


無意識に自分や親を責めてしまいがちな嗜癖(依存症)問題を抱えて悩んでいる人にとって、寂しさや退屈感はとてつもない不安や恐怖に違いありません。でも専門家医にこのように言われると、自分を許し、両親を許し、過去を許して気持ちが楽になるはずです。


専門書とまではいきませんが、すべての人が興味を持つ内容ではないことは確かです。でも心の問題を抱えていない人も、この本を読むことで、いままで理解できなかった人の言動に隠された真相が理解できたり、自分にも当てはまる部分を見つけたりして、さらに人間理解が深まると思います。


教育や福祉関係、コーチやカウンセラーなど人の奥深いところまで入り込んで接する仕事をしている人には参考になるよい本です。