めっちゃ寒い。ツーンと冷えますねぇ。
そりゃぁもう12月だもの。
12月7日が二十四節気の「大雪」。
師走なんて言って年末は忙しいってことになってるけど、うん、まぁ確かに何かと忙しい。年末じゃなくてもいっつも忙しいんだけど(笑)。
ほっこり落ち着いて、あったかいのが聴きたいな、ってことで、冬の定番レコードを引っ張り出してきた。
エラ・フィッツジェラルドさんとルイ・アームストロングさんのデュエット・アルバム。1958年の録音。
気取らず自然体なふたりのデュエット。いずれもすでに風格のある大御所でありながらエラソーな感じがひとつもなくって庶民的で、でも気品があってベタな宴会芸には陥っていなくって。
ふたりの歌を支えるオスカー・ピーターソン・トリオの演奏も同じく。
豚汁や芋煮みたいに、地味で田舎くさいんだけど、いいおだしがたっぷりしみてて味わい深い。
ほっこりと温まりますねー。
物理的な温度だけではなく、心もホカホカと。そんなあったかさがいい。
なんなんだろうね、このあったかさの素は。フィッツジェラルドさんとアームストロングさんと演奏陣の間の絶妙の距離感というか。お互いがお互いの歌や演奏をしっかりと受け止めながら反応していく感じ。前提としてお互いへの信頼があって、もちろんいい演奏とは当然そういうものなんだけど、よりお互いの感情が親密というか、お互いの体温を感じながら演っているような感じっていうか。しかもベタベタせずに。
それは、演奏の間に「愛」があると言ってもいいのかもしれない。「信頼」と言ってもいいんだけど、あえて「愛」と呼びたいな。
それぞれから発せられた「愛」の表現が、相手に届いて、相手が受け止めて、より大きくなっていく。そんな愛のアンプリファイヤーとしての音楽。
そういうものが、このアルバムに収められた歌たちの体温になっていると思うわけで。
あったかいもの食べて、あったかいお風呂に入って、あったかいコタツにもぐってこーゆーあったかい音楽を聴いていると、、、あかん、寝落ちしてしまいそう。
この上なくシアワセな瞬間。
こーゆーシアワセが、寒い冬の一番の楽しみかと。