行政刷新会議の「事業仕分け」が国民の注目を集めていますが、
削減となる事業の関連株が不本意ななたちで大幅下落となるなど、
経済への悪影響が出ています。

これは思うに、明確な成長戦略を持たない結果だと思います。
仕分けのポリシーに国家の成長戦略を組み込み、
堂々とした議論を国民に見せて欲しいです。

「日本の今後の目玉は〇〇です」「△△を目指せば収入も増えます」
「そのためには痛みも伴います」といった成長目標や、
成長戦略、国民へのメッセージがないことが問題だと思います。

「友達みなで仲良く手を取り合って愛を持とう」いう考え方は、
当面は凌げますが、未来が描けません。

政権発足当時、国家戦略局がどのような「日本の未来シナリオ」を
描くのかを楽しみにしていましたが、でてくる発言は
所得の再分配とムダ削減ばかり。

「子ども手当を配れば、新しい産業が生まれる」といったロジックは
牧歌的な感じもします。<実行するとしても、所得制限をして
ピンポイントで行うべき>

かつてイギリスを立て直した「鉄の女」と呼ばれた
マーガレット・サッチャー首相はこんな言葉を残しています。

「強者を弱くすることによって弱者を強くすることはできない」
「その人が自分でできること、また自分でやるべきことを、
その人に代わってやってあげても、恒久的な助けにはならない」

今日本に必要なのは、この言葉ではないでしょうか。
格差是正は必要です。貧困対策は最優先です。
ただ、日本は世界第2位(間もなく3位)の経済大国です。
1億2700万人が生き延びていく未来シナリオは不可欠です

来月は、コペンハーゲンのCOP15で世界の環境に対する
青写真が決まります。また、政府税調から新政権の
税制ビジョンが示されます。

民主党には日本の未来シナリオをしっかりと描き、
元気な日本に戻れるような政治をお願いしたいですね。