日銀がヘッジファンドの投資マネジャー(資金運用者)から
直接に市場情報を収集していく考えを明らかにしました。
これまで、金融機関を通じての情報収集にとどまって
いましたので一歩踏み出しました。

ヘッジファンドは、多くの資金を供給して金融市場の
流動性を高めており、一定の評価が出来ますが、
ヘッジファンドが破綻すれば金融システム全体を
不安定にする危険性があります。好調を持続している
世界経済ですが、破綻の規模によっては、世界的な
信用収縮(お金の流れの停滞)に至り、一気に景気に
ブレーキを掛けることとなりかねません。

具体的には、ファンドの資金運用者などからのヒアリングにより
情報を収集するようです。5月の主要8か国財務相会合(G8)
でも、ヘッジファンドへの監視強化を求める共同声明が
採択されましたので、その延長上のアクションとしてみることが
できます。

今後個人投資家においても、債券や株式市場のリスク要因として
「ヘッジファンド」の存在を十分に意識する必要があります。
日銀や金融庁の発するメッセージにも耳を傾け、自らの
ポートフォリオ(資産分散)への影響に注意を払うことが大事となりそうです。