中国の株式売買を決済する中国証券登記決済公司
(日本の証券保管振替機構にあたる証券決済を行なう組織)は、
中国の証券口座数が1億27万3600口座と、1億を
突破したと発表しました。

なんと99.6%が個人名義で、口座開設の勢いが
止まらないようです。

この株ブームの背景は、まさに中国株価の上昇です。
2月末に中国株が大きく下落したときの上海総合指数は
3000を下回る水準ですが、そこからわずか3ヵ月後の
5月末で4300台を突破しました。この勢いを1年後に
引き直すと12000を超えます。

中国は実質GDP成長率が2桁の伸びを続けている
世界でもっとも勢いのある国です。確かに発展=
株価上昇は当然ですが、それにしても株価の上昇は度が
過ぎているように思われます。

他国のエコノミストが、中国の株式市場は遅かれ早かれ
今の株価水準を維持できず、大きな下落を示すとの
観測を示しています。

1980年台後半の日本で、バブルへ至る道のりでは、
何かおかしいと感じながらも「抑制」が効きませんでした。
中国も同じ状況にあるように思えます。

北京オリンピックを前に、外交路線に包容力が窺われ、
それは好意的にみることができます。ただ、投資という
観点からは厳しい目を向けたほうや良さそうです。